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たまには休ませてくれ

いやぁ~参った。
今すんげぇ面倒くせぇ任売の案件に取り組んでいる。

この案件、全てにおいていちいち面倒くさい。
債務者も面倒くさけりゃ債権者も面倒くさい上に、買主まで面倒くさくて、
客付け業者は素人でこれまた面倒くさい。

こんなケースは始めてだ。

みんな面倒くさい奴らばかりだから、俺が一人孤軍奮闘している。
ってか、そうしなけりゃ決済できない。

当然ながら債務者はカネが無いし、債権者は引越し費用を見ないから、
俺の実入りは少ない。一部立替金もある。
今日もこの件のくだらない事で反日潰した。

明日はこの件の引越し作業をする予定だったが、
天気が悪いそうなので、来週に伸ばした。

人手が二人しか居なくて、もう一人欲しい所なんだが生憎みんな忙しくて手伝ってくれない。
学生は後期試験直前だから駄目だし、選挙もあって全然人が居ない。参った。

明日は債権者から連絡が入りそうだが、たまには休ませて貰う事にする。
正月休み以来、マトモに休んだ事が無い。
だから明日は健康ランドにも行って、日中のんびりしようかと思っている。

たまには休ませてくれ。


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面倒くさい任売物件

今ものすごい面倒くさい任売物件を扱っている。
郊外の駅前のマンションなんだが、債務者は引きこもりオタクっぽいキャラクター。独身の中年。
こいつが覇気が無くて始末が悪い。
言った事をヤラない。どこか他人事。
しかも遠隔地に赴任中で、自宅には殆ど住んでいない。
手続きするにも交通費が無いと言う始末。
免許証の住所変更をしていないから、本人確認に使えないなど、
ひとつひとつに問題がある奴。

買主は地元の不動産業者が客付けをしてくれたんだが、この担当者がド素人。
普段は賃貸担当なのだそうだ。もちろん任売物件なんて扱った事は無い。
だから説明不足な事が沢山あって、全部こっちで処理している。
しかも買主がでしゃばりハリキリの性格で、住宅ローンは自分で申し込みをすると言って聞かない。
カネの動きが分かりづらいからやりにくい。
しかも客付けした不動産屋の社長もちょっと癖のある人で、
非常にやりにくい。

マンションの売買はただでさえ面倒くさいのに、更に債権者との協議があって、
何をするにしても、ひとつひとつ問題をクリアしてゆかなければならない。

債務者のダメ中年は、引っ越しのカネが無いと言う。
ただでさえ少ない片手の仲介手数料から出すわけには行かない。
賃貸契約するにもカネが無い。
だからウチで一次建て替えて、ボーナスが出たら回収するしかない。

引っ越しのカネも無いし、本人はこっちに居ないから、
ウチのトラックを使って、俺達でやるしか無い。当然手間賃を貰う。

ひとつひとつ問題をクリアしながら、ゴールに向かって進んでいるが、
貸したカネを無事回収できるかどうか心配している。
なにせ支払不能になって弁護士に相談しているぐらいだから。

引越し費用にしても、半年以上前に「毎月一万でも、二万でも積み立てしておけ。」と言ったのに、
まるでやっていない。
勘弁してもらいたい。

そもそもこんな奴が不動産なんか買っちゃいけないのだ。
だからパンクするのだ。
まぁウチはそれで商売させてもらっているのだけど。

しかし今回の仕事は、仕事量の割には実入りが少ない。
まぁ勉強だと思って仕事を進めるしかなさそうだ。

任売 引越し費用を出さない債権者

ウチの会社は任意売却を扱っている。
任意売却とは、住宅ローンが支払えなくなった場合、差し押さえ、競売に付される前に、
売却をして債務整理をする事。

売却額より負債額の方が多いので、売却にあたっては債権者との協議が必要で、
抵当権が抹消できるかどうかがポイントになる。

その他にも、明け渡し費用がポイントになる。

最大の問題は引越し費用だ。
引っ越しするためには、賃貸住宅の入居関係費用、引っ越し屋への費用などが必要になる。

以前は、債権者が売却代金の中から50万円から100万円程度負担してくれたが、
住宅支援機構などの場合は、原則として引越し費用はみてくれない。

今抱えている案件も、それで引っかかっている。
債務者(売主)には、ローンを支払わな分だけ、少しでも貯蓄しておくように半年前に言い渡しておいた。
そして先日、無事売買が成立したので、今後の段取りの打ち合わせをした所、
全く引越し費用が無いと言う。

他にも債務があるんだが、弁護士が入って全ての支払は止まっているはず。
仕事もしているから給料もちゃんとあるはずなのに、全然貯金が無いと言う。
まぁこんな経済観念だから破綻するのだろうけど、引越し費用が無いとは参った。

よく話を聞くと、来月にはいくばくかのボーナスが入ると言う。
安いアパートを探しだして、そこに入居させる事にして、
引っ越しは本人に荷物をまとめさせておいて、ウチのトラックで運ぶことにする。

アパートの入居費用などは、一旦ウチで建て替えるしか無い。
ボーナスが出たら回収する。勿論引越し代もだ。

元々大した仲介手数料では無いし、片手だから幾らでも無い。
そこから捻出した儲けなど吹っ飛んでしまう。

心配しているのは、ボーナスが出るかどうかと言う事と、建て替え多分をちゃんと回収できるかだ。
債務者は内向的な性格で覇気がなく消極的。問題に対して積極的に対応して行こうという気力が無い。
電話しても声が小さくて何を言っているのかよくワカラナイ。
コミュニケーション能力は低い。
だから心配している。

しかしもう契約は済んでしまったから、何が何でも追い出さなければならない。
最悪ボランテアに近くなる可能性もあるが、乗りかかった船だから前に進むしか無い。
それにしても引越し費用ぐらいは見てもらいたいものだ。
でなければ任売は難しくなってしまう。

まぁ債権者が引越し費用を出さなくなった背景には、競売落札価格が高くなったためと思われる。
競売なら債権者は引越し費用を負担しなくても良いのだから。

いろんな事が年々やりにくくなって来ている。

任意売却

ウチの会社では任意売却を取り扱っている。

任意売却とは、住宅ローンが何らかの理由で支払えなくなって、
売却価格より借入の方が多い不動産を売却する事。

住宅ローンが支払えなくなって、そのままにしておくと差し押さえを食らって競売に付される。
強制売買だ。
そうではなくて、積極的に債権者と話し合いをして、強制では無く、任意で売買する事から
任意売買と言う。まぁ通称だ。

以前は、競売よりも任売の方が高く売却ができた。
しかし今は、競売に関する法改正もあって、競売落札価格が上がって、任売と競売の価格差が無くなった。
ヘタすると、競売の方が高く売れる事がある。

以前は任売の場合、債権者の交渉で、立退き費用として50万円から100万円程度確保する事ができた。
所が現在では20万円程度が上限で、住宅金融支援機構では特段の理由が無いと出してもらえない。

所が、任売を扱っている不動産屋のHPを見ると、
「引越し費用 キャッシュバック70万円!」とか「50万円!」などと謳っている。

どうしたらそんなカネが捻出できるのか不思議に思ったが、理由がすぐに分かった。
70万円バックしてもらえる人の場合、売却金額が5000万円の場合だ。
つまり、業者が受け取る仲介手数料の中からキャッシュバックすると言う仕組みだ。

だから、売却金額が低い場合はキャッシュバック率も安くなり、
2000万円以下は売却価格の1%と小さく書かれていた。

そりゃそうだ。今は債権者が転居費用をみてくれない。どこからか費用を捻出しなければ、
債務者を物件から追い出せない。そこで仲介手数料から出すとしている訳だ。
だから売却価格が高いと沢山キャッシュバックしてくれて、低いものはそれなりと言う事だ。

しかし「70万円キャッシュバック!」と書いて有れば債務者は
「70万円あれば生活再建の費用になる。」と考える訳でその業者に依頼する訳だ。
しかし話を聞けば、それは高額物件の場合に限ると言うことになるのだが、
業者は網にかかった獲物は逃さない。そのまま専任契約を確保すると言う事になる訳だ。

似たようなパターンでは、リースバックできます!というのがある。
リースバックというのは、物件を誰かに買ってもらって大家さんになってもらって、
家賃を支払えば、そのまま住めますよと言うものだ。

しかしそんな事は極稀な事で、殆どリースバックなんてできない。
リースバックの条件は、利回り10%以上が確保できる事が条件だ。
住宅ローンが支払えなくなるぐらいだから、高い家賃は支払えない。
買う側にしてみても、担保価値を鑑みれば、高い価格では買い取れない。

一般サラリーマンなら、家賃は10万円が限度だろう。
単純計算で、10万円の家賃設定をするのなら、残債は1000万円程度だ。
1000万円程度なら、任売しなくても債権者と話し合いをして、
返済条件を変更してもらえば支払いできる。

信用できる親戚に買ってもらうという手もあるが、そんな事はほんとに稀な事で、
極稀な事しか無いのに、さもリースバックしてそのまま住める!と謳って顧客を集める業者も居る。
ウチにもそんな業者に騙された客が来た事がある。

ウチの場合、任売物件は殆どが弁護士からの紹介だ。
なので最初からちゃんと話をして任意売却に掛かる。嘘は言わない。
嘘言っても後でバレるし、元々資金の無い人なのだから、後でどうにもならなくなってしまう。

だから最初からちゃんと話をして、客と共同戦線を張って売却に挑むようにしている。
なのでこれまでトラブった事は無い。むしろ売却後「ありがとうございました。」と言われる。

前述した通り、今は債権者から転居費用が出ないから、荷造りは客にしてもらって、
引っ越しはウチのメンバーでウチのトラックでやる事もある。引っ越しについては殆ど無償だ。
そうでもしないと任意売却は進まない。

消費税増税で、再び景気は後退局面に入ってしまった。
また住宅ローン破綻者が増えそうな気がする。
もしギブアップするのなら、早い内に行動に出る事を薦める。
任意売却は時間との戦いになる事が多い。早く相談に来てくれれば、傷口が大きくなる前に処理ができる。


バックマージン騒動

今ある大手建売会社で騒動が起きている。
事の発端は、その大手建売会社から仕事を受注していた土建会社に税務調査が入った事だ。

その大手建売会社は、建売用地を仕入れると、担当が仕切って商品化する。
だからどこの業者に造成工事を発注するは担当者の采配による。

担当者は、バックマージンをくれる業者に発注する。
その業者に税務調査が入り、バックマージンの支払先について、大手建売業者にも調査が入り、
担当がバックマージンを受け取っていた事が本社にバレてしまったのだ。

バックマージンをもらっていたのは、ひとりやふたりでは無く、
その額もサラリーマンの年収を軽く二倍を超える額を貰っていた担当もいたそうだ。

おしりもその建売会社はホールディン化されたばかりで、
業務を整理しようとしてた所だから、
バックマージンを貰っていた担当は、粛清の対象になるだろうと騒然としているようだ。

もともとその会社は管理が甘く、バックマージンを受け取る事が担当の間では、なから慣例化していた。
店長以下みんなそれをやっていたぐらいだから、社風と言っても良い。

そんな事が先日発覚し、こちらにもマージンを貰っていた担当から随時情報が入ってきていた。
周囲の状況の情報収集をしたかったみたいだ。
昨日その本人と昼飯を食いながら話をしたんだが、本人は腹をくくっていた様子だった。

バックマージンを貰っていた奴はベテランに多く、その累積額は軽く一千万円を超える。
それが複数いるのだから、会社は見逃すわけがない。
40歳を過ぎて再就職先を探すのは容易では無い。
折しも消費税増税で、不動産業界は低迷している。そう簡単に受け入れるだけの余力が無い。

もちろんバックマージンの所得を確定申告して納税している訳でも無く、
追徴もされるだろうから、納税だけでも大変だ。悪さをしていた奴らは戦々恐々だ。

さてこの先どうなる事やら、高みの見物とさせて頂く。