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時間が掛かった任売許可

いやぁ~時間が掛かった、任売の販売許可。

この物件は機構絡みの物件で、弁護士から任売の依頼があった。
依頼があったのは今年3月で、債務者と会って売却の委任を受けてから半年掛かった。

委任を受けた時点では、まだ滞納は殆ど無く、そこからスタートだったので、
金融機関の方が中々進まなくて、金融機関から任売の連絡が来たのが7月に入ってからだった。

機構絡みなので、書類や写真の提出、査定の提出をして、売却価格が決まったのがお盆前。
債務者は遠方に赴任中の為、専任媒介契約は郵便でやりとり。
債務者もおっとりしている人物で、こちらから郵便物を出したのに返信しない。

催促の電話を入れて、こちらに書類が届いたのが一昨日。
書類を揃えて昨日サービサーに郵送して、めでたく販売に漕ぎ着けた。

債務者と会ってから半年近く。
まぁまだ保証会社にも落ちていない状態からのスタートだったから、時間が掛かったのは仕方ない。
しかし今回の物件はマンションだから、その間管理費や修繕積立金の未払いが嵩んでしまう。
当然販売にあっては不利になる。

債権者の査定も厳しい。
こちらの査定では1500万ちょっと。当初債権者が提示した売却価格が2100万円。
とんでもないトンチンカンな価格だ。
抗議したら1700万程度になったが、それでも高い。
でもまぁそれでやってくれと言うから、指示された価格でとりあえず販売を掛けた。

現場は遠方だから、売却は地元業者に任せる事にする。手数料が片手になるのは仕方ない。
手間なのは、債務者は遠方に赴任中で、しかもオートロックのマンションだから、
現地に鍵を置いておく訳にはいかない。

だから鍵を一本預かって、案内の度に鍵を開けに行かなければならない。
しかしウチの事務所から現場まで30キロ近くある。
一回案内が入れば、半日はつぶれてしまう。
ガソリンの値上がりが著しい中、決まらなければ無駄に終わる。

それでも儲かれば良いけれど、1700万の片手だ。
一般の売主なら、広告料だの事務手数料だの上乗せして貰う事もできるが、
任売の債権者からはそれができない。無論債務者はカネがない。
下手すりゃ引っ越しの手伝いもしなけりゃならない。

おそらく1700万では客は付かないだろう。
客が付くのは、俺が査定した1500万ぐらいだと思う。


あんまり儲からない現場なのだけれど、
弁護士との付き合いがあるから、たまには金にならない物件もやらなければならん。
世間の柵という奴だな。






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