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運送業の人手不足の背景

運輸業会が人手不足なのだそうだ。とにかく運転手が足りない。

仕事量は増えているのに、運転手が足りなくて仕事に全て応じられないと言うのだ。
仕事が増えていると言う事は、経済は回復している証なのではないのか?

いや、違うと俺は思っている。
運輸業の仕事量が増えているのは、ネットの発展による通販業界の拡大によるものだと思う。

俺自身、通販をよく使う様になった。
なにせ店で買うより商品が豊富で安価だ。それに店まで行く必要が無い。送料も無料だ。
通販業界が拡大する一方、その分対面販売が減っていると言う事だ。

運輸業界の仕事量が増えているのに、運転手が集まらないのは、
拘束時間が長い割に、収入が良くない事にある。
収入が良くないのは、運賃が上がっていない上に、燃料費の高騰で利益が出ていないから、
運送会社も給料を上げられない。無い袖は振れないと言う事だ。

仕事量が増えていると聞くと、てっきり景気は持ち直しているのかと思うが、
実は産業構造の変化によって、その一部の仕事量が増えているだけで、
運賃はデフレのままで上がって居ないのだ。

俺の感覚からしたら、景気は全然良くなっていない。
その根源は消費税増税だ。
実質賃金が下がっている所に増税などするのだから、
可処分所得が下がって消費が冷え込むのは当たり前だ。

東大指数を見ても、8月中旬には、物価が急降下している。勿論マイナスだ。
これで景気が回復しているなどと言えるか?

運輸業会の人手不足は、デフレの歪の様な物で、決して好景気の歪では無いと俺は見ている。
景気は全然回復していないというのが、末端経済を見ている俺の印象だ。
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