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新自由主義とデトロイト

日本で新自由主義者の急先鋒と言えば、竹中平蔵だな。
小泉内閣の時の財務大臣。
こいつのお陰で、日本の雇用形態や産業構造はぶっ壊されてしまった。

こいつ今や、人材派遣会社の会長に収まっていやがる。
奴隷採用会社の親分だ。

新自由主義というと、みんなどんな印象を持っているだろうか。
新しい資本主義のスタイル、何か良い物の様な印象を持っていないだろうか?

新自由主義とは、資本家の都合の良い資本主義の事。
もっと分かりやすく言えば、資本家は大儲け出来て、労働者は生かさず殺さずの資本主義だ。

だから、資本家にとっては大儲け出来る良い資本主義。
一方労働者側は、生かさず殺さずこき使われる奴隷の資本主義だ。

大多数は、正規、非正規に関わらず給料取りだろう。
そういう人は、労働者側の方だ。つまり奴隷だ。

新自由主義は、資本家が儲かれば良いのだから、労働者は利益を有無道具に過ぎない。
だから賃金は安い方が良いし、不要な時はすぐ切れる仕組みが都合が良い。

そこで出来たのが非正規社員だ。
賃金は安くて済むし、不要な時は即切れる。

新自由主義者はこれを、労働の自由化というが、何の事は無い、
簡単に使い捨てられる労働の仕組みの事だ。

新自由主義者は「構造改革」と「規制緩和」をよく口にする。
これは、新自由主義者にとって、既存の構造や規制は邪魔なのだ。
既存の構造や規制を取り除いて、
自分たちの新しい仕組みや決まりを構築するために、
邪魔な物は取り除こうと言う訳なんだな。

デトロイトが財政破綻した。
デトロイトは、アメリカの中でも自動車産業が盛んな街だった。

所が、日本車に押されて売れ行きが鈍化して、利潤が上がらなくなった。
会社は人件費を抑える為に、非正規社員を採用して人件費を抑えた。
さらに人件費の安いメキシコに生産拠点を移した。
経営者(資本家)は生産コストが下がって大儲け。
デトロイトで働いていた人達は職を失った。

デトロイトの人口は、最盛期の半分以下になってしまい、
産業が無くなり、税収が落ち込み、財政破綻に追い込まれた。

これ、新自由主義の成れの果てなのだ。

デトロイトの財政破綻は、決して対岸の火事ではない。
日本でも新自由主義が進行している。
労働者の4割近くは非正規社員だ。

非正規社員は賃金が安く、雇用も不安定だ。
安心して暮らして行けない。
結婚も出来ないし、家も持てない。
消費力も落ちる。
良い事は少ない。悪い事は沢山ある。
それで良いのか?

俺は資本家の側だから、新自由主義の方が都合が良い。
しかし、大多数の労働者は消費者でもある。
その消費者の消費力が落ちたら、資本家のクビを締める事にもなる。
新自由主義は焼き畑農業だ。
新自由主義が通過した後は、ぺんぺん草も生えない。

経済は循環して永続的でなければならない。
新自由主義にはそれが期待できない。
労働者を痛めつける事によって、どんどん消費が落ちて経済力が落ちる。


労働者にとって、新自由主義は不利益を被る資本主義だ。
日本はかつて、終身雇用、年功序列、社員は家族と言うスタイルで経済を伸ばしてきた。
もちろんそれには弊害もあるが、少なくとも雇用は安定していた。
日本の資本主義は、裕福では無かったけど、みんなが食える正しい資本主義だったのだ。


もう一度、かつての社会構造を見直す時期に来ていると俺は思う。



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