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景気は悪い

日銀決定会合の景気判断は、ゆるやかに回復しているとした。
アベノミクス開始から半年、金融緩和の効果は即効性を表したが、
まだ実体経済に効果は出てきていない。

金融緩和は日銀のパソコンのキーボードを叩くだけだから直ぐに出来て、
金融機関に対して直ぐに影響する。

しかし実体経済の方は、実際にマネーが回らなければ動かない。
いくら日銀が量的緩和しても、そのマネーは金融機関と言うダムでせき止められてしまって、
末端に流れて行ってない。

それは長引くデフレ不況によって、実体経済が悪すぎて、金融機関が融資したくても、
融資先の企業の大半は赤字決算で、融資できる状態では無いから、マネーが出てゆかない。

住宅ローンも、保証会社に金融事故が多くて、審査が相変わらず厳しく、
住宅ローンのハードルが高い。

金融緩和で卵は生まれたが、それが孵化できない状態にある様な物だ。
その孵化の切っ掛けを作るのが、財政出動なんだが、
これも今年度予算は今年5月下旬に予算が成立したばかりで、
まだ政府マネーが世の中に流れていないから、末端経済は悪いままだ。

事実、6月のコアコアCPIはマイナスで、デフレを示している。
報道ではコアCPIの数値を出して「「物価が上がっている、景気は回復している。」としているが、
それは原油価格が含まれた数値で、為替と原油価格を含んでいるから上がっているだけだ。

今年度の予算が執行されて、それが世の中に流れ始めるのは早くても年明け。
その効果が現れるのは来年の春頃からだ。
ただ最初の一年目だから、その回復度は少ない。

ただ、二年目、三年目となれば乗数効果は上がってくるから、
末端の景況感は一気に良くなってゆくと考えている。

来月安倍総理が消費税を増税するかどうか判断をするが、
デフレ、もしくはデフレを脱却してやっと顔を出した程度の時期に増税すれば、
景気の腰を折るのは明らか。

安倍総理がどう判断するから、安倍総理の景気対策への本気度が分かると言うもの。
もし増税を延期したら、景気回復に拍車が掛かる。
しかし、増税をする判断をしたら、アベノミクスには大いに失望する。
そして経済にもその影響が出る。

日本の大手マスコミは、こぞって増税賛成の論調だが、
アンケートでは、国民の過半数はこの時期の増税を反対している。

経済の状況と国民の声を安倍総理が受け止めるかどうか、
日本の近未来は、安倍総理の決断に懸かっている。



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