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諸行無常の響きあり

どこかの役所が、
ファックスを廃止したそうだ。

ウチの事務所にはファックス機がある。
正確には複合機だ。
未だに現役。

ファックスと言えば、
受信するとペロペロ紙が出てくるあれなんだが、
不要な広告ファックスが大量に届くと紙がもったいない。
そこでウチは15年ぐらい前から複合機をを導入して、
ファックスはPCで確認する様にして、
必要な物はデジタルデータでPCに保存している。

正直言ってFAXを廃止して全てEメールにしたいんだが、
取引先がFAXを使用しているから廃止ができない。
特にウチが懇意にしている司法書士事務所は、
未だにファックスでやり取りしているから廃止できないのだ。

では完全にファックスを廃止していいかというと、
Eメールに不具合があった時の為のバックアップとして残したい気もあるが、
世の中的には黒電話と同じで、
いずれ淘汰されてしまうのだろう。

この10年でウチの事務所は書類が半減した。
それは基本的にデジタルデータで保存する様になったからだ。
もちろん書面で保存しているものもあるが、
物件のデータや資料などは、
ほとんどがデジタルデータで保存してあって、
必要があればプリントアウトしている。
おかげで保存スペースが少なくて助かっている。

その代わり、
データは二重三重で保存してあって、
ネットには接続していない機器にも保存してあるんだが、
その整理と管理が面倒くさいと言えば面倒くさい。

案外アナログな奴や企業は多くて、
そういう取引先がいる限り、
完全にデジタルに移行できない。
昭和生まれのデジタルアレルギーを持つ奴と言うのは案外多くて、
こいつらが死滅しない限りアナログは残るのだろうな。

そう言えば昔、
ファックスが普及し始めた頃、
ファックスを否定していた弁護士が居て、
書類は全て郵送か直接届けさせる様にしていたそうだ。

今じゃそのファックスさえ古臭くなって、
情報通信の世界からは消えつつある。
栄枯盛衰。
諸行無常の響きあり、
だな。
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