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不良少年

学校が夏休みになって、ガキどもが街をウロウロしている。

昨日も会社のある建物のエントランスに、中坊のガキがたむろしていた。
ちょっと興が乗ったから、捕まえてちょっと話をした。

カッコはいっちょまえの格好をしているが、中身は全然子供でかわいいw。
彼らのナリを見て、怪訝な顔をする人が多いが、話をしてみると案外素直だったりする。

不良になるには切っ掛けがある。大抵は大人に対しての反発だ。
中学生という枠の中から飛び出そうとして背伸びをする。
同級生に対して、お前らとは違うんだぞと言う所を主張して大人びた事をしようとする。
だからタバコを吸ったりする訳だ。

でも中身は成長していないから子供のままだ。

いくら背伸びしても、その内他の同級生に追いつかれる、当たり前だ。
卒業して社会に出たらみんな大人で、大人ぶっていた奴はその中に埋もれてしまう。

大人ぶって大人へのスタートを少し早く切った所で、
同級生の一歩先を歩み続ける奴はほぼいない。
なぜなら大人ぶっているのは、格好だけだから。
むしろ精神的には成長していないから、失敗や問題を起こす奴の方が多い。
そしてそれは、同級生よりも遅れを取って、劣等感に苛まれ、落ちてゆく奴も居る。

頭の良い奴は捕まらない。どこから先はヤバイかちゃんと判断が付いている。
だけど頭のわるい奴は突っ走ってお縄になる。
これ、大人の世界でも同じ。お縄になる奴は往々にして頭が悪い。

頭の善悪は、学校の成績やテストの点数じゃない。
自分の置かれている立場、環境、社会の仕組みを理解して、
どう立ち居振る舞えば一番利益があるかちゃんと分かっている人は頭が良い。
これは不良に限らない。
もしくは恐ろしく頭の良い悪党になる。

閑話休題。

別れ際、不良の中坊に言っておいた。
「悪い事するなよ。その責任は後で全て自分に返ってきて、苦労するのは自分自身だから。」
と言ったら「はい。」と返事をした。
かわいいもんだ。




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