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ついて行けなかった

知り合いの娘さんの話。

知り合いの娘さんは昨年高校を卒業して、
看護師になるべく進学した。
知り合い、つまり娘さんの親は、
娘さんの進学先を大学と言っていたが、
大学では無く専門学校だ。

その娘さんが、学校を辞めてしまったと言う。
理由の詳しい事は聞いていない。

娘さんが卒業した高校は、
お世辞にもおりこうさんな高校では無かった。
名前を漢字で書けて、掛け算九九とアルファベットが書ければ
入学できる程度の学校だった。

当初大学に進学したと言うから、
あの高校から大学に進学したのなら大したものだと思っていたんだが、
良く良く話を聞いたら、どうやら専門学校だった様だ。
その専門学校も1年程度で辞めてしまったそうな。

他の人で看護師を目指している人がいる。
その人は夜働きながら専門学校に通っている。
ちょっとした時間でも勉強している。
宿題も沢山あって、大変なのだそうだ。

覚える事も沢山あって、
それも専門的な事だから、
生半可では無い。
一児を抱え、
寝る間も惜しんで必死で勉強している。

看護師になるには、
そのぐらい一所懸命努力しなければならない。
だけど、資格を取ってしまえば、
今は看護師不足だから、将来は約束される。
大きな病院に勤め、夜勤もこなせば、
そこらのお父さんよりよっぽど収入は良い。

件の知り合いの娘さんは、
専門学校に通いながらどこかの居酒屋で
アルバイトをしていると聞いていた。
俺は「随分余裕だな。」と思っていた。
だけどこの度、学校を辞めたと言う話を聞いて
「ああ、やっぱり。」
と思った。

申し訳ないが、彼女が卒業した高校では、
相当努力しないと看護師の資格は取れない。
それがアルバイトをしながらなんて無理だ。
やっぱり授業について行けなかったのだろう。

アルバイトは生活の為にしていたのではない。
遊興費を稼ぐ為だ。
看護師になるには、そんな浮ついた考えではなれない。
覚える事が多く、相当努力しないと到達できない世界だ。

件の娘さんは、その後どこかに就職したらしく、
それなりの給料をもらっているとの事。
よかった。
彼女が歩む本来の道は看護師では無く、
そっちの道だったのだろう。
これで世の中は丸く収まったのだ。
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