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身売りの噂

首都圏郊外に展開するある不動産会社が身売りするとの噂が流れてきた。
身売り先は大手建売屋だそうだ。

この会社は創業30年ぐらいで、バブルの時に急成長し、その後も中堅の会社としてやってきた。
リーマン・ショックも何とか乗り切って、地元ではそこそこの会社なのだが、
消費税増税の消費冷え込みで契約数が減り、売上が激減している。

以前は毎周広告をバンバン打って集客していたが、最近はその間隔も開き、広告もしょぼくなった。
業績が悪くなっているのは、客観的に分かっていたが、身売りの話が出てくるとは相当厳しいのだろう。
火の無い所に煙は立たないと言う。

確かに消費税増税後の首都圏郊外の不動産取引は沈静化している。
不動産屋は物が動かなければ商売にならない。
高い家賃の事務所を構え、営業車だ水道光熱費だの費用を支払い、従業員に給料をしはらっていたら、
そこそこの売上がなければ維持して行けない。
所が2千万台の仲介が月二件程度では、到底採算が合わない。
それが何ヶ月も続いて、支店があちこちにあるのだから、出てゆく一方でそりゃ厳しくなる。

その不動産会社だけで無く、営業マンも動きがあるみたいで、どこそこの誰々が今月で辞めるらしいとか、
誰々が他所に移ったとか言う話も良く聞く。
みんな食えないから動いているのだ。

ある大手建売会社は、膨大な在庫を抱えている。決算期を前に、まとめて業者に卸そうとしてる。
それだけ売れていないのだ。

俺が昔お世話になった不動産会社は、リーマンショックの後破綻した。
リーマン・ショック前に仕入れた現場が、不動産価格の下落で売れなくなり、資金繰りを悪化させて破綻した。

大きな所はやりくりが付く。それに銀行も直ぐには潰さない。
しかし中堅どころはそうは行かない。
おそらく身売りの話は、融資した銀行も一枚噛んでいるのだろう。
大手会社に身売りさせて、貸した金を回収しようという訳だ。

ウチとしてはライバルが居なくなる事は大歓迎だ。
ウチみたいに小さな所は経費が掛からないし小回りが効くからどうにでもなる。
不景気な時代は、それが強みだ。

さて身売りの噂。どうなる事やら。まぁその内答えが出るだろう。





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