勝手にぶつぶつ
不動産屋 廃業
独立する前に半年だけ勤めた事のある不動産屋が店じまいに向けて動いているそうだ。
社長は齢70になる。ワンマン社長で人格的に問題が有り、独善的な男、金に汚い男で、
この社長の事を悪く言う人は数多いるが、良く言う人はひとりもいない。
仲間内では「ハゲオヤジ」と陰口を叩かれていた。
俺はこの社長に因縁付けられて半年でクビになった。
この社長が税金をごまかしていた証拠を俺は持っていたから、
後で税務署にチクってやった。監査が入ったらしいw。
この社長、10年ほど前に再婚している。前の奥さんは創価学会に傾倒した為追い出したそうだ。
後妻は20歳も歳が離れた元ホステス。
人格的に問題がある男の後妻に納まったのだから、相当したたかな女だ。もちろんカネ目当て。
息子と娘が居るが、娘は嫁いで、息子は別の場所に住み、建設会社に勤めている。
息子はマトモだそうだ。
息子と社長の親子関係は、社長の人格に問題があって絶縁している。
息子は会社を継ぐ気はさらさらないそうだ。
跡継ぎの居ない中小企業に金融機関は金を貸さない。
だからここ10年ぐらいは金融機関からまとまった融資が受けられないから、
農家騙して社債を発行して資金繰りをしていた。
個人資産は相当あるみたいで、基本的にカネには困っていない。
現在は在庫処分をしているそうだ。
営業も一時は6人ほど居たが、今は一人になったそうだ。
在庫はあちこちの現場に残っている。
いつも強気の仕入れをして、中間層を狙った商品が多いから中々さばけない様だ。
売上が激減したのも廃業を決意した理由でもあるらしい。
この社長、前述したが相当金に汚い。
利益がでているのに、業者の支払いを切る。
だから業者にも嫌われていた。
中には因縁付けられて200万円以上も切られた電気屋がいたそうだ。
相当恨んでいた。
しかし不景気の中、仕事を貰えるからつながっていた業者もあった。
たんまり資産があるから、倒産する事はないだろう。
在庫処分してあとは悠々自適なのだろう。
しかし血圧が高いオヤジだから、案外短命で、残した資産は後妻が使うのだろう。
葬式はどうだろう、どれだけの人が来るのだろうか?
案外寂しい葬式になりそうだ。
ここがなくなると、俺が卒業した不動産屋は全て無くなる事になる。
母校が無くなるのは寂しい思いがするが、
ここは半年しか居なかったし、いけ好かない社長だったから、
ざまぁ見やがれと思うだけだ。