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景気回復は進むか

朝から政治討論番組で「景気回復は進むか」というテーマで討議されているが、まるで駄目だな。
そもそもアベノミクスを理解していない。

現在消費税増税で、需給ギャップが14兆円から15兆円も出てしまった。
こいつを埋めなければデフレから脱却できないのに、打たれた対策はたったの3兆5千億円だ。
全然足りない。
もっとひどいのは、どこかの経済学者は、追加経済対策自体に必要性を感じないとのたまわった。
一体どんだけレベル低いんだよ。

追加対策は必要ないと曰わった経済学者は、しきりに消費税増税の必要性を訴えていた奴で、
まぁ財務省の御用学者なんだろう。

アベノミクスとはいうものの、どこに国でもやっている金融緩和と財政出動だ。
デフレでマネーが不足しているんだから、マネーの量を増やすのは当たり前で、
こんな事は経済の教科書にも書いてある基礎中の基礎だ。

金融緩和を行うと、実質金利が下がる。
すると投資が伸びてくる。
為替は円安になるから、輸出関関連が伸びてくる。
インフレ傾向になるから、失業率の改善や賃金の上昇が起きてくる。
とまぁ、こんな順番なんだが、
デフレが深いから、賃金上昇までには2年から3年は掛かる。

賃金関係に関しては、
最初に起きるのが失業率の改善。
まずは、バイトや非正規が増えてくる。もちろんバイトや非正規の賃金の上昇から起きる。
正規の拡大や賃金の上昇はその後だ。それも2年から3年後、一番最後に起きる。

今経済がダメなのは、賃金が上昇する前に消費税増税をやってしまった為に、
消費が落ちてデフレに逆戻りしてしまった事だ。
物価が最初に上がるが賃金は一番最後に上る。
その間実質賃金は下がる事になる。
本来、この状態を2年程度我慢すれば、やがて賃金上昇率の方が上がって、
景気が良くなったという状態になる。

所が、賃金が上る前に増税で景気を後退させてしまったからダメなのだ。

報道などで「末端はアベノミクの恩恵が丸で無い。」と言われるが、当たり前だ。
末端に恩恵が行くのは、アベノミクスを実施しから、早くても2年。まぁ3年以上経たないと波及しない。
それは増税でまた1からやり直しになってしまったから、更に先延ばしになってしまった。
ただし、10%に消費税を増税しなければの話だ。

もし消費税を10%に引き上げられたら、更に先延ばしになって、そのダメージはより深く、
もっと時間が掛かる事になる。

こういう仕組みを理解していないから、トンチンカンな論議になる。
足元しか見ていない状態で論議しても、まるで明後日の話になってしまう。

景気を一気に良くするのは簡単な事。

◯消費税を5%に戻す。
◯減税を行う
◯金融緩和を続ける
◯不足分は国債を発行する

これをやれば2年後から景気回復の勢いがついてきて、5年から6年後には地価の上昇が見られるなど、
かなり経済と財政の状態は良くなる。
実際、小泉内閣から第一次安倍内閣の時にこれをやって経済を回復させているのだから。
同じ事をもう一度やれば良いだけの話だ。
こねくり回す必要は全くない。

しかし現在の経済対策を見ると、とても直ぐに景気は回復するとは思えない。
相変わらずアクセルを吹かしながら、ブレーキを踏んでいるのだから。





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