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兵どもが夢の跡

梅雨明けと同時に猛暑となり、
連日40度近い気温が続いた首都圏郊外。
連日の40度近い気温で、
客の動きがぱったり止まった。

現金なもので、
9月の半ば近くになって、
気温が落ち着いた途端、
客が動き出した。
まったく、現金なものだww。

この間、
ちょっと用事があって、
街中に出かけたときの事、
最近連絡がなかった知り合いの不動産屋の前を通ったら、
他業種の店になっていた。

その業者は、
ウチよりちょっと後に起業した不動産屋で、
一時は、
飛ぶ鳥を落とす勢いで、
自社の不動産で店舗を構えていたんだが、
最近連絡が無いな?と思っていたら、
無くなっていた。

どこかに移転したとの話も聞かないし、
どうもパンクした様だ。

今首都圏郊外の不動産屋は景気が悪い。
少子高齢化で、
建売が全然売れない。
顧客はピーク時の半分も居ないんだから、
そりゃ景気悪くなる訳だ。
知り合いの、
長年不動産の営業をやっていた奴がいるんだが、
今はトラックの運転手をやっていると聞いた。
もうひとりは、
都内でタクシーの運転手をしている。

事業を広げて、
固定費が掛かる不動産屋は、
従業員をリストラしたり、
不採算の店舗を閉鎖したりして凌いでいる。

一番きついのは、
仕入れた物件が売れない事で、
銀行への利払いや、
固定資産税の支払い、
現場の管理、
場合によっては建築屋への支払いなど、
負担が大きくのしかかる。
数年塩漬けなっている物件も珍しくない。
リーマンショックの後よりの悪い。

そんなんで、
手を広げていた不動産屋は今、
軒並み顔色が悪い。
資金繰りが大変みたいだ。

ウチはそんな事を見越していて、
以前からこじんまり無借金で商売している。
自分一人が食えればいいやぐらいのスタンスだから、
損益分岐点がびっくりする程低くて、
好景気でも不景気でもあんまり関係ない。
安定した貧乏だ。

それどころか、
ライバルが自滅するおかげで、
忙しくてしようが無い。
請けきれないから、
流している物件もあったりする。

景気が良いのは、
山手線の内側ぐらいで、
郊外の不動産屋は惨憺たるものだ。
栄枯盛衰、
兵どもが夢の跡
だな。
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