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貶められた奴

さいきんちょくちょく出てくる知り合いの地上げに失敗した奴。彼の昨日話す機会を得た。
失敗した地上げの事を話した訳ではないが、
彼が愚痴をこぼす形で断片的に事情をうかがい知る事ができた。

中堅の会社の部長と、地元の会計士に彼は利用されてしまったのだ。
ある地上げ案件があって、それを彼にやらせようと部長と会計士が画策して、彼を煽てて仕事をやらせた。
彼は多額の報酬が得られると希望を胸にして、地上げ案件に取り組んだ。
所がその地上は、最初から難しい要因があった。
しかし修羅場をくぐった経験の無い彼は、その事に気が付かなかった。

彼は知り合いの不動産屋に地上げ資金を出させて地上げに取り組んだ。
しかし最後の最後でラスボス登場。地上げは頓挫してしまった。

彼はその仕事に賭けていて、勤務していた会社も辞めて、法人も立ち上げた。
法人は彼と件の部長と一緒に今後やって行こうと言う事で立ち上げが、
その前提と成る地上げ案件が頓挫してしまったから、今やペーパーカンパニーとなってしまった。

更に彼が不動産屋に頼んで出させた地上げ資金1500万円を、
報酬ととして部長と会計士に取られてしまったのだ。
彼は地上げが頓挫して報酬は得られず、会社も辞めてしまい、
法人は立ち上げたがペーパーカンパニーになってしまい、
不動産屋に金を返さなければならなくなり、にっちもさっちも行かなくなってしまったのだ。
まぁ部長と会計士に嵌められたのだな。

彼は詐欺罪で刑事告発すると憤っていたが、話を聞いた所では詐欺罪は成立しない。
商行為のトラブルだ。やるなら民事の報酬請求と損害賠償なんだが、
それとて提訴するには弱く、証拠も乏しい。
部長と会計士はその辺りの事は計算済みなのだろう。
彼はまんまと利用されてすってんてんにされてしまったのだ。

彼にも悪い所がある。
先述した通り、見込みが甘い。物を知らない。なのに、天下を取ったつもりでいた。
俺からしてみたらお子ちゃまだ。
彼は報酬を独り占めしようとしていた。まぁそりゃ欲があるから仕方ない事だ。
しかし俺達に相談していたならば、こんな事に貶められる事は無かった。
もし相談していたなら、
「その案件は◯◯が取り組んでいるよ。無理だね。」
と情報を得られたのに。
不可能に向かって突き進んで、最後の最後で突破できない壁にぶち当たってしまったのだ。
しかも多額の債務を背負って。

昨日話を聞いたんが、今でも彼はどこか浮ついた所があるみたいで、
彼なりに一所懸命考えてもがいている様なんだが、現実が見えていない様だ。

まぁ良いオトナが自分の判断でやった事だし、俺には関係の無い事だから見守る事しかできない。
まっとうな仕事の事では協力してやるが、後始末は今後の彼の為にも、自分でやるしかないな。
ああ不動産屋は怖い、怖い。
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