勝手にぶつぶつ

ウチの町内の自治会で、
好奇心旺盛なジジィがいる。
歳は７０半ばぐらい。
そろそろ足腰がおぼつかなくなってきている。

そのジジィが木の手入れをするんで、
木に登ったり、
草刈りなどで機械を使いたがったりする。

だけど足腰がおぼつかないから木に登っても危なかっしいし、
機械は無理な使い方をして壊すし、
注意しても聞かない。
んで、とうとうこないだやったらしい。

俺は居なかったから状況が分からず聞いた話なんだが、
近くの河川のケンチ石で積まれた
高さ３ｍ程の護岸の法面の掃除をする事になって、
法面に梯子を立て掛けて、
ケンチ石の隙間から生えて木になってしまっている奴を
撤去していたそうだ。

法面にゆくには胸ほどの高さのフェンスを乗り越えて、
苔が生えているコンクリートの上から梯子を降ろしてゆくんだが、
ジジィがそれをやりたがり、
「危ないからやめろ！」
と何度も注意されているにも関わらず、
件のジジィフェンスを乗り越えて梯子を掛けようとして
バランスを崩し転がり落ちたらしい。

その時は大した事は無いと思っていたそうだが、
翌日から腰だか脚だか痛みだし、
とうとう医者へゆく事になったらしい。

指導者が散々
「危ないから止めてくれ。」
と制止していたにも関わらず
自分勝手な事をして事故を起こした。

機械はぶっ壊すし、
怪我はするし、
責任者はたまったもんじゃないそうな。

これって、
暴走老人と同じ構図で、
「運転するのは危ないから止めろ！」
と家族から静止されているにも関わらず、
運転をして事故を起こす年寄と同じだ。

今回は怪我したのは本人だけだけど、
管理者は一応責任を執らなければならない。
保険の手配や、
今後の対応をしなければならない。

責任者は、
「言うことを聞かない年寄りは厄介だ。」
とこぼしていた。