忍者ブログ

素人が余計な事を......

不動産屋というのは、
時として債務処理を担う事がある。
債務処理を担うと言っても、
弁護士では無いから、
直接処理する訳では無く、
不動産を売却する際に、
その不動産に付随している債務を処理する事になる。

プライバシーに関わる事だから、
かなり曖昧に書くことを許されたい。

マンションを所有している人が死亡した。
被相続人だ。
被相続人には子供がいるんだが、
疎遠になっていて家族としてのつながりは長年なかった。
相続人は親が死亡した事は知っていたが、
相続放棄の手続をしていなかった。
当然、相続が発生して、
相続人は親の財産を相続する事になる。
相続はプラスの財産も、
マイナスの財産もどちらも相続する事になる。

問題は、
被相続人が所有していたマンションの管理費等に滞納があった。
管理組合としては、
当然管理費等の請求を相続人に対して行う。
その請求の仕方がまずかった。

管理組合なんてのは素人の集まりだから仕方ないんだが、
理事長が馬鹿だと、
すんなりゆく話もこじれる。
今回がまさにそのパターン。

答えは簡単で、
被相続人が所有していたマンションを、
相続人が相続した後に売却して、
売却益の中から、滞納していた管理を支払えば、
相続人は損しないどころか、
税金支払ってもお釣りが来る。

上記の事を相続人に優しく話せば、
相続人にとっても悪い話では無い。
ところが、
管理組合は債権者で優位にある立場だと勘違いしたバカ理事長が、
居丈高な請求をしてしまった。
相続人も素人だから、
「疎遠になった親の財産なんざ知らねぇよ!」
てなもんでへそを曲げている。

そんな状態の中、
管理組合の理事長が変わって、
俺のところに相談に来たわけだ。
で、先述した経緯を聞いたんだな。

最初から上手くやっていれば、
お互いに損しないでスムーズに処理できたのに、
話をこじらせたばっかりに、
厄介な案件になってしまった。
このままいたづらに時間が過ぎると債務超過に陥り、
お互いに損失が発生する事になる。

まずはへそを曲げた相続人の機嫌を治す事から始めなきゃならんから、
面倒くさいったりゃ、ありゃしない。
機嫌を直さないと話が進まない。

債権債務や不動産売買の素人が、
勘違いしてバカを振り回すからこういう事になる。
素人は余計な事をしないで、
すぐにこっちに話しを持ってくれば、
簡単に処理できたのに。

全く、
余計な事をしてくれたぜ。
PR