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不発弾は負の財産

大阪市で、
大東亜戦争中にアメリカが落とした1トン爆弾が、
民家の庭の地中から見つかった。
これを自衛隊が撤去、処分したんだが、
撤去にあたり、
大阪市が負担した防護壁や公報の費用を、
個人に請求したと言う件、
その請求額は600万円弱だったそうな。

請求された個人は、
早く爆弾を撤去してもらいたいから、
一旦その費用を支払った物の、
その後大阪市に対し、
返還請求を求める裁判を提訴した。

大東亜戦争中、
軍需工場や基地があった辺りでは激しい爆撃を受けた。
その中には信管が作動せず、
爆弾が爆発しないまま、
地中に埋まっている事が案外ある。

未だにビルの建設や、
再開発で地面を掘ると出てくる。
こいつはかなり危険で、
何かの拍子に信管が作動して爆発する事がある。
ただし、
信管さえ抜いてしまえば、
ただの火薬が詰まった鉄の塊になる。

爆弾の処理は自衛隊が行うが、
防護壁や避難所の用意、広報は行政が行う。
爆弾の撤去処分の費用は自衛隊で国の負担で行うが、
行政の費用については行政によってまちまちで、
市民の安全を守る観点から行政が負担する所もあるが、
土地所有者が負担する行政もある。

ネットの情報では裁判の結果、
撤去費用を個人負担だという判例があるらしい。

もしもカネが無い家があって、
そこに不発弾が見つかった場合。
カネが無いから不発弾はそのままにしておくと言う事が有りうる。
危険極まりないのは当然だが、
無い袖は振れないからそのままになっても仕方ない。
この場合どうするのか?
放置し続けて爆発したら、
それは個人の責任になるのか?

実際に不発弾が突然爆発する事象は、
鹿児島や沖縄で起きている。

行政代執行して爆弾を強制的に撤去し、
その費用を個人に請求するのか?
裁判の結果個人が負けて、
多額の費用支払いの結果になって、
支払えない個人は破産するのか?

それではあまりに個人の負担が多すぎる。
戦争は国家の意志で行われ、
不発弾はその結果なのだから、
その処分に掛かる費用は国が負担すべきだろう。

不発弾の処理はそう有る事ではないが、
もしも出てきた場合は逆宝くじの様なもので、
個人ではどうにもならない。

この辺りの事について、
法整備が必要なんじゃないか?
滅多にある事じゃないし、
国が負担しても良いだろうと俺は思う。
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