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リヤカーのタイヤ交換はやるもんじゃない

今日すごい懲りた。
それはリヤカーのタイヤ交換だ。

「リヤカーのタイヤがパンクしたから修理してくれ。」
ってんで安請け合いした。
リヤカーのタイヤなんざ、
自転車の大きい版だろうと思ったのだ。
悪くてもバイクのタイヤ交換程度だと思った。

件のリヤカーは約40年前に購入されたもので、
雨ざらしで保管されていた。
これまで一度もタイヤ交換はしていないそうだ。
見たらパンク修理どころかタイヤがボロボロ。
ひび割れなんてものじゃない。
多分タイヤ外したら粉砕してしまい、
再び組付けなんてできそうもない。

なので、
パンク修理じゃ無くて、
タイヤとチューブを交換する事になった。

まず古いタイヤを外すんだが、
御多分に漏れず古いタイヤだから、
リムとタイヤのビードが錆で癒着して外れない。
最初はタイヤレバーでスマートに外そうと思ったんだが、
癒着しまくってびくともしない。
「こりゃビード落としが必要なのか?!」
と思ったんだが、
どうせ捨てるんだからタイヤとチューブに傷がついても構わない。
マイナスドライバーでビード部分をこじって何とか外した。
外すだけで20分近くも掛かってしまった。

リムを見たらタイヤとの接触面が錆で凸凹。
これでは新しく取り付けたタイヤに悪影響が出そうだから、
サンダーで磨いて凸凹を取った。
ついでにハブを見たらグリスが殆ど無いから、
グリスアップした。
こうなるとタイヤ交換じゃなくてOHだ。

外したタイヤを見ると、
リヤカーのタイヤと言うのは特殊な構造をしていて、
タイヤーのビードがえらい長くて、
チューブを包み込む様な構造になっている。
その厚さは、
表のトレッドよりも厚いぐらい。

そう言う構造だから、
ホイールに巻いてある所謂フンドシは無い。
取り付けも自転車やバイク、車のタイヤともちょっと勝手が違う。
普通のタイヤならタイヤレンチで、
ビードをリムに嵌めれば良い。
ところがリヤカーのタイヤは、
長いビードで、
チューブを包むような構造になっているから、
普通のタイヤと勝手がかなり違う。

最初は自転車と同じ要領で嵌めようとしたんだが、
全然だめ。
こっちから嵌めてゆくと、
嵌めたところが次から次へと外れてゆく。
「これは何かコツがあるのかも知れない。」
と思ってネットで知らべてみたら、
最初にタイヤでリムで包む状態にすると良い様だ。

なので同じようにタイヤをリムで包む様な状態にして、
それから片側づつビードをリムに嵌めてゆくんだが、
チューブを包むようにして嵌めなくてはならないから、
タイヤワックスをホイールとタイヤにたっぷり塗って、
ホイールを寝かせた状態で、
ビードを縦方向に滑り込ませる様な感じでリムに嵌めてゆく。

文字で書くと簡単にやっている様だが、
実はこの方法にたどり着くまで試行錯誤、
3度ほどタイヤを嵌めたり外したりしている。

何とか嵌めて行くんだが、
さすがに最後の方に行くときつくて、
大胆かつ繊細にタイヤレバーを駆使してタイヤをはめていった。

先述した通り、
長いビードでチューブを包むように嵌めなければならないから、
一旦タイヤ全体をリムに嵌めた後に、
タイヤとチューブに傷を付けないように注意しながら
ビードがリムに引っ掛かる部分を、
タイヤレバーで押し込んで収めてゆく。

なんだかんだ試行錯誤したり、
ネットで嵌め方を参考にしたりで、
コツを掴んで何とか嵌めるまでには、
結局1本嵌めるのに1時間半掛かってしまった。

さすがに2本目はコツを掴んでさっさと片づけたんだが、
それでも30分ぐらい掛かった。

リヤカーのタイヤ交換は、
安売りの自転車屋では断られるそうだ。
ってか、
多分交換できないのだと思う。
タイヤレバーも自転車用の奴じゃダメで、
クルマ用の物を使う。
タイヤワックスもたっぷり使う。

ハッキリ言って、
リヤカーのタイヤ交換よりも、
トラックの固いビードのタイヤ交換の方が楽だと思う。

今回はパンク修理という事で、
自転車のタイヤ組み換えと大して変わらないだろうと思って
安請け合いしてしまったが、
最初から面倒くさい事を知っていたら断っていたというか、
関わらない様にしただろう。

その一方、
リヤカータイヤの交換のコツを掴んだから、
「引き受けてやってもいいぜ、その代わり報酬はそれなりにな。」
と言う気持ちもあるが、
総じて、
リヤカーのタイヤ交換はやりたくないな。
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