忍者ブログ

ノルマ

以前、外食産業に勤務する知り合いから、
二万円の正月のおせちを買ってくれとたのまれて、
ひとつ引き受けてやった事があるが、
とても二万円の価値は無く、翌年からは断った。

セブンイレブンで、恵方巻のノルマを課されたアルバイトが、
ノルマを消化できないので、自腹で買い取っている事が問題になっている。

アルバイト一人当たり30本のノルマがあるそうで、
達成できない者は、自腹で買い取る事が、暗に強要されているんだそうだ。
これは労働基準法違反にあたる。
しかし学生アルバイトなどは、その知識が無いし、
問題提起したら、居場所が無くなってアルバイトを辞めざろう得ない為、
仕方なく自腹で購入しているんだそうだ。

本部としては、ノルマは課していないと言う。
ではどうしてそういう事になるのか。
優良店には、その店の仕入れが優遇されるそうで、
そのため店長は、一定量以上の恵方巻を仕入れる事になる。
しかしその数は、到底店頭で売れる数ではないから、
アルバイトに予約ノルマを課す事になる。

本部はエリアマネージャーに、エリアマネージャーは店長に、
店長はアルバイトに事実上ノルマを強要している様な物だ。

そもそも本部が、達成できない数値目標を机上で算定して、
それを以下に課す。
その数値の読み間違えが事の発端で、
本来その間違えの損失は本部が負う物なのだが、
一番弱い所程、その負担を強いられている構造になっている。

この構造は、コンビニだけでなく、全ての産業にある。
いつも負担を強いられるのは、末端の弱い立場にある人たちだ。

不動産業界なんて、もっとエグくて、
3か月成績が上がらないとクビになる不動産屋もある。
基本給は税込み15万円しか無い。
もちろんクルマ、燃料代は自腹だ。

高度成長期やバブルの売り手市場の時ならいざ知らず、
買い手市場、デフレ下の時にそれは厳しい。
しかしそんな体質が残っているのが、不動産業界なのだ。

日本経済はまだデフレから脱却していない。
そこに消費増税などしてしまったから、余計に消費が伸びない。
今年の予算を見ても、財政出動を絞ってしまっているから、
デフレに逆戻りしている。

この件、役所が動かないと、問題は解消しないだろうな。
この問題も、ネットが発達しなければ、大々的に話題にされる事は無く、
弱者が泣く構造が続いていただろう。
PR