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くだらない社員研修

昔企業は、こぞって社員を研修に行かせた。
景気の良い時期であり、企業にとっては、税金対策と社員教育によって、
企業力をアップさせる事が目的だった。

当時宮仕えだった俺も、何度か研修に行かされた。
内容は自己啓発なんだが、いずれもくだらない研修で、
研修の主催者が、クライアントの企業に対し、
「ウチはこんなにお宅の社員を研修していますよ。」
という姿勢がありありと見えた。
研修はひとりあたり40万円ぐらいだと後から知った。

深夜まで課題を課したり、馬鹿みたいなでかい声を出させたり、
全くくだらない。

要領の良い俺は、課題は12時までには終わらせ、大きな声は口パクでやり過ごした。
マトモに研修を受けていた奴は、徹夜で課題を行い、研修が終わった頃には、
声がかすれていた。
こんなんじゃ仕事ができない。
全く馬鹿らしい。

研修に行かせた会社は、新卒で入社して2年半で辞めた。
辞めたのは研修に行かされた翌年だった。
全くなんの役にも立っていない。

今でもこういう研修を行っている企業が有るようで、問題にもなっている。

ある太陽光発電設置施工を行う会社では、24キロを4時間で歩かせるという、
意味不明な研修を行った結果、
それによって障害を受けたとして元社員から提訴された。

提訴したのは体重が100キロぐらいあった者で、
集団のひとりでも脱落すれば、連帯責任を問われるという内容で、
10日間の新人研修の内、座学の他、この24キロを歩くというプログラムがあった。

被害を被った元社員は、二回の歩行訓練で両足を痛めたが、会社側から
「ひとりでも脱落したら班全体が失格。」
「クリア出来ない人間はうちにはいらない。」
と言われ、同僚に迷惑を掛ける事や、解雇を恐れて無理して訓練を続けた。

24キロを完歩したが、その結果両足の関節に障害が起き、それが原因で退職した。
今も障害が残っているそうだ。

一体何の為の研修なのだ?根性とか精神論で行った様だが、
俺は運動部だったから、こういうくだらない事をくぐり抜けて来たから分かるが、
こんな事やっても、屁のつっぱりにもならない。
むしろ反感を買うだけだ。
相変わらずこういうバカな精神論を説いている企業がある事が驚きだ。

そもそも体重が100キロもある奴に、24キロを4時間で歩けなどと、
こんな事いじめ以外の何物でも無い。
そんな事をいうのなら、お前荷物を背負って100キロにして、
24キロを4時間で歩いてみろ!ってんだ。

身体的差を無視して、一律に結果を求めるなど、頭が悪い証拠だ。
100キロも体重があるのなら、健全に痩せるように要求するのが筋だ。
歩かせるのなら距離を半分程度にするのが平等というものだ。
何でもかんでも一律に精神論を要求するのは、
頭の悪い中学生や高校生がやる行為だ。

体を使う業務に就かせる為の研修で、体を壊す様な事を行う研修に、
何の意味があるのか、その研修を司っていた社員の頭の悪さが、
この会社の体制、そして頭の悪さを示している。

つまり碌な会社じゃない所だから、
就職などしない方が良いぞと言う事だ。






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