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うちナビ破たんと事業資金

都内を中心に展開していた不動産会社「うちナビ」が破たんしたそうだ。
「うちナビ」は都心部を中心として、
ワンルームからファミリータイプの賃貸仲介を中心に事業展開をしていて、
近年では、都心以外の地方都市にもその事業を拡げていたそうだ。

社員も140人ぐらいいて、CMなども打って派手にやっていたみたいなんだが、
急激な展開に資金が追い付かず破たんした..........。という事になっている。


自慢じゃ無いが、ウチの会社は小さいwww。零細企業だ。
俺の考え方はうちナビとは真逆で「大きくしない」なのだ。

俺が社会人になった頃にバブルが発生し、首都圏郊外の不動産市場は、
バブル崩壊後ずっとデフレだ。特にリーマンショック後は著しい。

それまで勢いが良かった中堅の不動産会社は、破たんしたり事業縮小したりした。
俺がお世話になった会社は二つとも破たんして今は無い。
理由は売り上げの下落に伴い、経費が重荷になったのだ。
損益分岐点を下げられなかった事で破たんした。

そんな状況を嫌と言うほど見て来たから、
俺は最初から損益分岐点をぐっと下げた体制でやってきている。
最悪自分一人が食えればいいやぐらいのスタンスだ。

報道では、急激な事業展開が足を引っ張ったとされていたが、これは違う。
自分で事業をやった事がある人なら分かると思うが、
資金繰りが苦しくなると、銀行から融資を引っ張る。
しかし純然に事業資金を借りようとしても、
そんな経営状態の悪い企業に銀行はカネを貸さない。

ではどうするかというと不動産屋の場合、物件を買って、
価格をふかして、物件価格以上に融資を受けて、
浮いた分を運転資金に回すのだ。
それをやっている不動産屋はごろごろいる。知り合いの不動産屋もやっている。
当然資金繰りは悪い。その事を銀行は知らないwww。

うちナビの場合、賃貸が中心だから、物件を買う事ができない。
そこで、新店舗を作るとして融資に上乗せして運転資金を稼いでいたと推察される。
今若者の人口は頭打ちで、都心と言えどもかつての様に賃貸の取引は活発ではない。
ましてや業者の数がものすごい多いから、
限られたパイを、みんなで奪い合う事になる。当然売り上げは減る。

売り上げが少ないから、運転資金が足りなくなる。
そこで銀行から融資を引っ張るんだが、前述した通り、
純然たる運転資金は借りられないから、新店舗の為という名目でオーバーローンする。
1店舗や2店舗では足りないから、運転資金を確保する為に、どんどん店舗を増やす。
これは端からみたら、事業拡大して景気が良く見えるが、
実は運転資金を引っ張るために拡大しているだけで、
景気が良い訳ではなく全く逆で、火の車だったのだ。

実はかつて俺が勤めていた会社がこんな状態だったから良くわかる。
決算書もいじっているから、金融機関はその実態が分からない。
黒字決算だから融資してしまう。
しかし実態は、給料の遅配が起きている様な状態で、自転車操業、火の車状態だったのだ。

まぁうちナビもそんな様な状態だったのだろう。
だから短期間に急展開してたのだ。すべて悪化した運転資金を引っ張るためだ。

デフレの時は損益分岐点をぐっと下げて、現金商売でしのぐのが基本。
インフレになったら、借入をすれば良い。
今、首都圏郊外の不動産市場は相変わらずデフレだから、ウチのスタイルが正解。
事実中堅と言われた会社は、リーマンショックを機に殆ど吹っ飛んで名前を聞かない。
残っている所もかなり苦しいみたいだ。
それと零細企業なのに、大手の真似をしていた所も苦しんでいる。

その点ウチは安定した貧乏だから心配は無い。
借金も無いが、融資もしてくれないwww。
ってか、カネ借りてももえらる訳じゃ無く、利息付けて返さなければいけないから、
プロジェクト以外は借りない。零細企業だから経費が掛からないから、借りる必要が無い。
そこが零細企業の強みであり、俺が当初から狙っていた所だ。

事業主と言えども、最終的には自分の稼ぎの為にやっている。
心配なく食え、平均よりちょっと良いぐらいに構えていれば十分だ。
別にメルセデスに乗りたいとも思わないし、でかい家に住みたいとも思わない。
今欲しい物は何かと聞かれたら、キャンプの時に使う新しいタープが欲しいぐらいだ。
それも2万4千円www。



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