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働けど働けど暮らし楽にならず

先日、仕事をしながら現場監督と色々話をした。

今注文建築業界は、消費税増税を鑑みてお客が動いている。
あるハウスビルダーは、もう年内の着工はできないそうだ。
さぞや職人も儲かって良いだろうと言ったら、
請負価格は叩かれて、大して儲からず、ただ忙しいだけで、
それでも仕事があるからマシと言う感じなのだそうだ。

懸念している事があって、今は仕事を先食いしているだけで、
この先に来る反動が怖いと言っていた。

来年春ごろまでは仕事があるだろうけど、
その先は先食いしてしまった分だけ厳しくなるかもしれないと言っていた。

儲けは少なくても、仕事が無いよりはあった方が良い。
仕事が無ければマイナスしてゆくばかりだから。
だから仕事が無い事を何よりも恐れている。

2020年の東京オリンピック開催が決まったが、直ぐに関連した仕事が有るわけでも無く、
お声が掛かるかどうかも分からない。

末端経済は相変わらずデフレで、今は夜明け前の一番冷え込んだ状態なのかも知れない。
タイミング良くアベノミクスの第二の矢が効いてきてくれば良いけれど、
はっきり効果を実感できるのは、まだ二年程度掛かりそうで、

職人はその間をどうやって繋いでゆくか、足元に不安があると言っていた。

ここ数年の間にも、街の工務店が随分破綻した。
経済から見たら小さな破綻だから報道もされないが、
結構あちこちで街の工務店が潰れている。

上手いことハウスビルダーの下請けになれた所はまだ良いのだけれど、
それでも請負金額は安く叩かれ、決して儲かっている訳では無く、
なんとかやっていっている状態なのだとか。

建設、不動産業界は、景気が良くなったとしても、
新しく家を建てる30代から40代の顧客層が減っているのと、
非正規などで収入が少なく、ローンが組めないどころか、結婚もできない状態で、
今後建築着工棟数が大幅に伸びるとは考えにくい。

せっかく東京でオリンピックが開催される事になって、
久しぶりに明るいニュースだと思ったんだが、末端の実社会はまだまだ大変の様だ。



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