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お上が考えているよりも景気は悪い

 消費税増税の反動減は、肌身で感じていた。
4月はまだ余力があった。5月に入って減速感を感じ、6月は止まった感じがしていた。
案の定、反動が出ていた。

総務省の発表によれば、5月の家計調査に寄ると実質前年比でマイナス8%だ。
約一割金を使わなくなったと言う事だ。
これを総務省は想定内としている。

馬鹿野郎。役人は消費が落ち込もうがデフレになろうが関係ないかも知れないが、
個人商店なんか10%売上が落ちたら大変な事だ。しかもそれが数ヶ月続く。
年間にしてみろ、何割売上が落ちると思っているんだ。

知り合いの蕎麦屋なんて、本当に厳しい状況を何年も続けている。
アルバイトを止めさせ、家族だけで回している。
出前がめっきり減り、ランチの客もめっきり減ったそうだ。
壊れそうな冷蔵庫をだましだまし使い、店のテレビの買い換えもままならない。

本当は店を閉めて転職した所なんだが、年齢的にそれができない。
往くも地獄戻るも地獄状態なんだそうだ。

以前は出前があって、ランチチムは外回りの営業マンや、現場作業の人たちで忙しかったらしい。
所がリーマン・ショック以後、段々客が減り続けているのだそうだ。

今回の落ち込みは、橋本内閣の時の落ち込みより悪い。しかもデフレマインドだ。
7月から持ち直すなんて言っている奴がいるみたいだが、
そんなのはエアコンの効いたオフィスの机上の空論だ。
現場の最前線に出てみろ。
7時過ぎのスーパーの惣菜売り場に言ってみろ。値下げされた商品目的の黒山の人だかりを。

お上は5月の反動は特別なものだと言っているが、果たしてどうかな。
俺の肌で感じているのは、同じかより悪くなっている様に感じている。

大企業は別として、その他の実質賃金は下がっている。スタグフレーション状態だ。
そんな中での消費税増税と反動だ。
アベノミクスは、また一からやりなおしだ。
来年消費税を上げたらさらに景気回復は先延ばしになり、
折角景気回復の軌道に載せたのに元黙阿弥。

更に懸念されるのは、デフレ脱却の正しい金融緩和政策が、アベノミクス失敗とマスコミが騒いで、
世論がアベノミクスを否定し、金融緩和が止められてしまう事だ。

政府はその辺りの事も考えて政策を取るべきだ。
景気、特に末端経済は、お上が考えているよりもずっと悪い。

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