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天上天下唯我独尊

中三の少女が、
渋谷の裏路地で、
50歳代の女性と10歳台の娘を刃物で刺した。
死亡には至らなかったが二人は大けがを負った。
刺した中三少女と、被害者の二人との間は何の関係も無い。
様は通り魔だ。

中三の少女は動機について、
「死刑になりたかった。」
「母親と弟を殺害する為の練習だった。」
旨の事を言っているらしい。
刺された方はたまったものではない。

事件を起こした少女は不登校気味で、
たまに投稿しても保健室で過ごしていたそうだ。
受験勉強の為に週に二日塾に通っていたそうだ。
最近は、
自室に籠る事も多かった様だ。

ここからは俺の推測。

中三とあって、受験のプレッシャーがあったのだと思う。
そのプレッシャーは少女自身から湧き出たものか、
親兄弟から掛けられたものかは分からないが、
「母親と弟を殺すための練習。」
と言っている事から、
家族から何らかのプレッシャーや疎外感を感じていたのかも知れない。

俺は他人から「変わっている。」とか「生活感が無い。」と良く言われる。
その理由を俺自身は良く分かっている。
それは、
俺は家族であっても個々の人間だと捉えている。
所謂普通の家族感情は無い。
たまたま家族と言う単位にいるだけで、
それぞれの立場がある個の人間だと捉えている。

それは他人に対しても同じで、
みんな独立した個であると捉えている。
だから家族や他人に対して干渉はしない。

注意すべきことがあれば、
知識と経験から「こうした方が良い。」と言うアドバイスはする。
しかし言われた側がそれを理解して受け入れなければ、
それはそいつの自由だからそれ以上は言わない。
その結果、
そいつが不幸になったとしても、
それはそいつの判断なのだから仕方ないと見ている。

多分事件を起こした少女は、
親を始め家族からプレシャーを掛けられていたのだと思う。
親からしたら娘に、
より良い人生を歩んでもらうために、
高学歴を望んだのかも知れない。
良い学校を出て、
良い会社に就職すれば、
良い人生が送れると考えたのだろう。

しかしそれが少女にとっては重荷になったのだろう。

世の中に出てわかる事は、
良い学校を出て、
良い会社に就職すれば、
良い人生が送れる保証は全くない。
幸せなんてのは、
人それぞれ尺度が違う。

俺なんて吹けば飛ぶような零細企業を営んでいるが、
大金は儲けなくても、
自分のペースで仕事ができて、
変な人間関係も無く、
やりたい事は概ねできている。

そりゃ全てが満たされている訳じゃ無いけど、
お釈迦さんが言う通り、
思うように行かないのが人生で、
その辺りの事をわきまえていれば、
概ね満足な人生を送っている。

いわゆる良い学校を出て、
いわゆる良い会社に就職しても、
組織の中で揉まれて、
決して幸せでは無い奴らを山ほど知っている。
中には自ら命を絶ってしまった者もいる。

件の少女の場合、
その入り口にもたどり着かない内に、
人生を挫折してしまった。
親の思惑とは真反対に行ってしまった。

人はそれぞれ個であり、
幸せの尺度は違う。
親が無理に子の人生を決めるべきでは無い。
乱暴な言い方をしたら、
アドバイスだけして、
あとはその子の成り行きに任せれば良い。
その子が歩んでいる中で、
様々な体験や出会いがその子の人生を変える。
それに委ねれば良いのだ。

天上天下唯我独尊
親が子を型にはめてはいけない。
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