勝手にぶつぶつ
年寄りは始末が悪い
歳を取ると思考能力が衰える。
あるいはボケが入って思考がおかしくなる。
知り合いの不動産屋の話。
知り合いの不動産屋が、
昔開発された住宅団地の1区画を仕入れた。
道路から現場に向かって左右には古い家が建っていて、
其々にこれまた古いブロック塀が立っている。
いずれも現在の法律では違法な高さに積まれたブロック塀で、
ちょっと触るとぐらぐらして危ない。
件の不動産屋は仕入れる時ブロック塀の所有者に対し、
不動産屋負担でブロック塀を作り直す事を約束していた。
で、
この度めでたく売れたので、
両隣のブロック塀を新しくするべく各ブロック塀の所有者に挨拶にいった。
まずは向かって左側の所有者の所に行ってあいさつしたら、
「右側の人が承諾しないとウチはブロック塀を新しくする事を承諾しない。」
と言われてしまった。
そこで右側の所有者の所にあいさつにいったんだが、
あきらかに居留守を使っている。
間隔をあけて30分程繰り返し訪問したらやっと出て来た。
出て来たのは高齢のじぃさんだったそうだ。
そこでブロック塀を新しくする事をあいさつしたら
「ウチは新しくするつもりはない!」
と言われてしまったそうだ。
当初どちらにもあいさつをして、
ブロック塀を不動産屋負担で新しくする事を約束していたのに、
いざ工事をやろうと思ったら、
こんどは承諾しないと言う。
不動産屋が費用負担するから各所有者には費用負担は無い。
現在の法律に適合した目隠しをつけて、
塀が新しくなると言うのに、
それを拒んでいるのだ。
損得とか、道理が通らなくて担当者は悩んでしまった。
俺は担当者に、
まずは自治会長の所に行って事情を説明して、
自治会長に間に入ってもらって各所有者に話をしてもらえとアドバイスした。
それで解決できれば良いのだが、
それが為なら市役所へ行って相談し、
それでもダメならいよいよ弁護士だ。
ただし、
弁護士はカネが掛かる。
最近年寄りのこういう輩が増えていて、
プロジェクトに支障を来す事が度々ある。
物事を整理して理解する事ができないのだな。
まぁボケているのだ。
だけど、
認定されているボケではないから始末が悪い。
完全にボケているのなら、
保佐人などがいるからまだしも、
そうでは無いからマトモに話ができない。
引渡しは1ヶ月後で、
それまでに両側のブロック塀を新しくしなければならないのに、
これでは無理そうだ。
そうなると、
売買契約の方にも影響が出て来て、
場合によっては違約に問われる事もある。
全くご愁傷様な話だ。