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出鱈目な査定

ある物件の売却の話が来たんだが、既に大手不動産会社が専属選任を取っていた事が分かって、ウチは手を引いた。

その物件は首都圏郊外にあって、駅から徒歩10分程度の住宅地。土地は正味25坪ぐらいで、第一種住居専用地域。建蔽率50%、容積率80%。建築に対する制限が厳しいので、マトモな家は建たない。更に隣家の大木が、当該土地の上に覆いかぶさる様に生えている。この木を切ろうとしたら、数十万は掛かるだろう。

昨年この物件の直ぐ近くで別の土地を仲介した。敷地延長で正味28坪。ただし建ぺい容積は60/200で1700万円程度だった。

当該物件に大手不動産会社が付けた値段は、驚きの1380万円!この土地に建物を建てようとしても、20坪程度の建物しか建てられない。20坪といえば3DKが関の山だ。

更にこの土地には、上下水道の取り出しが無い。両方取り出したら150万ぐらいかかる。このとちに20坪の小さな家を建てたら、外構工事無しで総額2530万円になる。果たしてニーズがあるのだろうか?あまりに査定が高すぎる。

マトモな家が建つ60/200ならまだしも、普通の相場から2割から3割引きいい所だ。ところが大手不動産会社の査定は、周辺相場で出した査定より更に高い。案の条、未だに売れていない。

ウチに依頼があったが、既に大手不動産会社が専属選任で取っている様なので断った。更に良く良く話を聞いたら、当該土地の売却を依頼してきたのは、所有者本人ではなく、所有者の親戚の者だと言う。

なんだかなぁ.......。
マトモな話を持って来いよ。
物件も物件なら、依頼者が本人じゃ無いとは話にならん。
なんだか最近、こんないい加減な話が多い。まるでブローカーのお化け物件みたいな話だ。
プロなんだから、ちゃんとした硬い話持って来いよ。

それにしても大手不動産会社、どういう根拠で査定を出したのか知らないが、随分出鱈目な査定を出したものだな。これじゃぁ売れる訳が無い。おら知らね。
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