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ご冥福をお祈りする

俺が務めていた会社の社長が8月に亡くなっていた。
70歳ちょい過ぎぐらいだと思う。

この社長は、
俺が新卒で就職した不動産会社の上司だった。
社長は元商社マンで、
その後独立して商売を始め、
丁度バブルが盛り上がる頃に、
俺が就職した不動産会社に入ってノウハウを得ようとしてた。
そこに俺が入社したと言う事だ。

その内社長は独立して不動産屋を開業した。
それに俺も付いて行ったと言う訳だ。

その後色々あって俺はその会社を辞めて他の会社に移り、
その後独立した。
社長の会社は俺が辞めた後成長し、
飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、
業界の狭い部分しか見ていなかった事で、
柔軟な対応が取れなかった事と、
リーマンショックの煽りを受けて業績は一気に下方へ。
それから数年後に破たんした。

その後は居酒屋をやっていると風の噂に聞いたが、
先日、8月に亡くなったと言う連絡を受けた。

この社長頭が良い人だったが、
外向きの性格では無く、
物事にキッチリしている人では無かった。
自分の頭の中で物事を組み立てて行う人だったから、
第三者から見ると曖昧でとても分かりにくかった。

口下手な所もあって説明が下手で、
でも自分では分かっていて、
すごくやりにくい所が多かった。
でも商売上手だったから、
会社はバブル崩壊後にも関わらず、
順調に発展していった。

しかし致命的だったのは先述した通り、
業界の視野が狭かったために、
時代の変化に柔軟に対応できなかった。

また端からは曖昧な性格に見える為、
ってか、曖昧だったからww、
その辺りを理解できる人でなければ付き合えなかった。

俺はその会社に育ててもらったと言っても過言では無い。
最初に就職した会社で不動産と建築・建設のイロハを叩き込まれ、
社長の会社でその知識と能力を遺憾なく発揮させてもらい、
経験と知識を積んだ。
その結果、今の俺がある。

俺が社長の会社を辞めたのは、
俺なりにオープニングスタッフとして誇りをもって仕事をしていたにも関わらず、
愛人の事務員から理不尽な扱いをされた事と、
社長も愛人の言う事しか聞かなくなって、
会社が大きく豊かになるにつれて変な方向に進んでしまい、
俺の心が会社から離れてしまったからだ。

俺が辞めた後、
時流に乗って会社は発展したが、
曖昧な性格の為、
社内で色々問題があったり、
取引先に対しても色々あって、
リーマンショックをくらって、
柔軟に対応できなくて行き詰まってしまった様だ。

色々あったが俺からしてみたら母校みたいなもので、
亡くなった社長には感謝しかない。

またひとり世話になった人が逝ってしまった。
謹んでご冥福をお祈りする。
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