忍者ブログ

致命的仕入れ

知り合いの不動産会社が致命的な仕入れをしてしまった様だ。

昨日用事のついでにその物件を見てきたんだが、ありゃ売れない。
そもそもその物件は甘い言葉に乗せられて仕入れてしまった様で、とても現状では売れない。

国道に面したその物件は、敷地延長では無いものの、間口が狭く細長いL字型で、
隣の数軒を地上げできれば角地になって纏まる。
当初角地も地上げできるとの事で仕入れてしまった様だが、どうやら地上げはできそうも無いらしい。

確かに隣地が地上げできれば間口がぐっと広がり、角地にもなってそこそこの土地になるが、
現状では中途半端でしかもL字のウナギの寝床だから価値がぐっと下がる。

仕入れをした不動産会社の社長は営業上がりで、主に住宅を扱っているが、時々不可解な仕入れをする。
以前もとんでもない物件を仕入れたが、時間は掛かったが奇跡的に売れた。

しかし今回の物件は都内の物件で軽く億を超えるから、企業規模から言ったらかなり重い物件だ。
税金と金利だけでもそれなりに重い。しかも直ぐに売れるような物件では無い。
処分価格で売らないと、会社の屋台骨を揺らがす事に成る可能性大だ。

実際マンション業者に声を掛けたが玉砕。建売は全然価格が合わない。
テナントビルを建てる様な場所では無い。
使い道が無い。

どうやら売れ残り物件をうまい具合に乗せられて仕入れてしまった様で、
損切りするにも金額がでかいから、果たして負担できるかどうか。

この不動産会社、昨年辺りから自社物件の売れ行きが芳しくない。
分譲地は中々売れず、やっと一区画売れたと思ったら、営業マンの対応がまずく裁判手前まで揉めた。
もう一区画はローンが通らずパンク。その他の区画はまだ客が付いていない。

市内の分譲地は、奇跡的に半分売れたが、残りはさっぱり。
仕入れを期待していた物件は話が纏まらず仕入れできなかった。
安い物件の売却とと仲介で食いつないでいるが、運転資金が厳しくなっているのは確かだ。

実はその会社に勤めている知人が、愛想を尽かしてウチに来たいと言っている。
相当内情は厳しくなって来ている様だ。

件の物件が奇跡的に処分できないと、かなり厳しい状況に陥りそうだ。
一応ウチでもあちこちに声を掛けているが返答は芳しくない。
さて、この先どうなる事やら。

PR