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被爆国ニッポン

明日8月6日は、広島に原爆が投下された日だ。そして8月9日には、長崎にも投下された。

俺の知り合いで、もう70歳台になる広島出身の人が居る。
当時その人は小学生で、学校は夏休みだったんだが、8月6日は登校日で
本来学校へ行かなければならなかったんだが、
学校をサボって友達と二人で、山の方へ遊びに行ったらしい。

そうしたら街の方で、すごい音と光がしたそうなのだ。
もしまじめに学校に行っていたら、今この世には居なかったと言っていた。
親御さんは無事だったんだが、息子は死んだと思っていた所にひょっこり帰ってきて
大層驚いてそして喜んだのだそうだ。

当時日本の敗戦は濃く、日本政府もいかに戦争を終結させるかを検討していた。
もはや戦争を続ける資金も、軍備も、人員もなかった。
アメリカもその事は理解していた。

当時共産主義のソ連が台頭してきた。アメリカはそれを警戒していた。
ソ連も原爆の開発に着手していた。それはアメリカの安全保障を脅かす事になる。
アメリカは、ドイツの技術者を召喚して原爆をソ連よりも早く開発した。

そして戦う力がいくらも残って居ない日本に、ソ連をけん制するためと、実験の為に
広島と長崎に原爆を投下した。

爆心地の近くに居た人は、原爆の熱で一瞬にして蒸発した。
一瞬でも蒸発した人は、ある意味幸せだったのかもしれない。
ひどい火傷を負って苦しんで亡くなって行った人や、原爆症で苦しんで亡くなった人が沢山いる。
広島の平成24年の原爆死没者名簿では死者約28万人、長崎は16万人弱。
いずれもその殆どが非戦闘員だ。

広島と長崎の原爆投下はもとより、沖縄上陸や、日本各地に行われた空襲や艦砲射撃は、
非戦闘員を殺戮した明らかなジュネーブ協定違反だ。

しかし歴史は勝者が作るの言葉どおり、インチキな東京裁判が行われ、
アメリカが草案を作った憲法をありがたく押しいただき、日本はアメリカの下僕になりさがり、
非戦闘員を殺戮したアメリカに対して、物が言えなくなってしまった。

もう70年近く昔の話になり、戦後生まれが大半になった日本では、
戦争は遠い昔の話になってしまって、日常生活の上ではなんら関係なくなってしまった。

しかし今の日本は、そういった過去の歴史の延長線上にあって、
それらの出来事は、間違えなく今の日本の礎になっている。

戦後、牙を抜かれた日本は、アメリカの下僕に成り下がってしまい、
何をするにもアメリカ様の言うとおりになってしまった。
それは今もそのままで、アメリカの欠陥原子炉を押し付けられた福島第一原発は
地震で壊れ、今でも放射線を出し続け収拾の目処も立っていない。

世界で唯一の被爆国日本。戦争で被爆し、原発で被曝しているのに、
まだ未完の技術原発をやろうとしている。
日本人には、学習能力と言うものが無いのだろうか?
未だ放射能に、直接、間接的に苦しんでいる人が沢山居る事を理解していないのだろうか?
そんな事よりも金儲けの方が大事なのだろうか?

明日、広島の原爆の日を迎える前に、ふとそんな事を考えた。


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