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罪深きぼけ老人

先月前橋でぼけ老人が運転する車が、登校途中の女子高生二人を跳ね、
その内ひとりが昨日亡くなった。
ご冥福をお祈りする。

通学途中に突然巻き込まれた事故。
これから輝ける未来があったというのに.......。
またこれまで慈しんできて親御さんとご遺族。
無念などという言葉では言い表せない程の落胆とやり切れない怒りをお持ちなのだろう。
掛ける言葉も無い。

事故を起こしたのは85歳の老人男性でボケており、
家族から車の運転を厳しく禁じられていたのだそうだ。
そして家族がクルマのカギを隠してしまおうとしていた矢先、
スキを突いてクルマで出かけてしまった。
そして事故を起こした。

警察の取り調べにこの老人は
「気が付いたら事故を起こしていた。」
と証言しているらしい。

この老人、本当に罪深い。
ボケが起こした事故なのだろうが、
それを自覚していないから罪深い。
しかしボケているから自覚もできない。
本人に悪意はない。
だから罪深い。

この事故、家族も事故防止に動こうとしていた矢先、
ボケが事故を起こしてしまった。
全員が不幸で救われない。

もうひとり巻き込まれた女子高生は、
意識はあるものの、未だ入院していると報道していた。
相当悪いのだろう。
この先どこまで回復できるのか、報道だけでは分からない。

ボケが事故を起こしたのなら、
日本の法律では、この老人に罪を問えない。
保護する立場にある老人の家族にしても、
老人に対して、散々注意を促していて、
クルマのカギを隠してしまおうとしていた矢先に起こされた。

ボケてた老人も、好きでボケていた訳では無い。

女子高生も、たまたまそのタイミングで事故現場を通りかかった。
前後1分違って居たら、巻き込まれる事がは無かっただろう。

全員が救われない程不幸で、それが重なって最悪の事が起きてしまった。

老い先短いぼけ老人が、
これから輝ける未来のある女子高生の命を奪ってしまった。
老人とて、これまでの人生で、十分世の中の為に生きて来たんだが、
最後でそれを台無しにしてしまう事を起こしてしまった。

人間と言うのは、歳をとればとる程、周りに害を与えてはならないのだと思う。
そうしなければ、自分がそれまで積み上げて来た物を台無しにしてしまう。
しかし今回は、ボケという、自分が壊れている事に、
自分が気が付いていないから救われない。

何とも不幸で、救われない事故だ。

改めて、亡くなった女子高生のご冥福を祈り、
被害に遭われた女子高生には、お見舞いを申し上げる。
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