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オウムの申し子

先日、麻原正晃こと松本智津夫はじめ、
オウム一連の事件で死刑判決を受けた者7名が処刑された。

その中に井上嘉浩という男が居た。
こいつは10代の頃に宗教に目覚め、麻原にすっかり心酔し、
地下鉄サリン事件実行部隊のまとめ役だった。
高裁で無期懲役判決だったが、最高裁でしり上がりに死刑になった。

俺の個人的な考えなんだが、この井上と言う男は、純粋で真っ直ぐだったのだと思う。
麻原にすっかりだまされて、麻原の言う事を信じて疑わず、地下鉄サリン事件を起こした。
恐らく地下鉄サリン事件は、正義の為だと思っていたのだろう。
もしこいつが正しい方向に向いていたのなら、180度真逆の人生を歩んでいたのだろう。

逮捕拘留されている間に正気に戻った井上は、自分が犯した事について心底後悔したらしい。
気が付くのが遅すぎた。

純真無垢な人間を、己の欲望と妄想の為に殺人者に仕立ててしまった麻原は罪深い。
一回の死刑などでは済まされない。
多分あの世に行っても、相当な罪を負わなければならないのだろう。

洗脳と言うのは、掛かっている本人には分からない。
第三者から見ると明らかに間違っていると分かっても、
本人はそれが正しいと信じ切っているから始末が悪い。

今でもオウムの教義を引き継ぐ宗教団体がある。
オウムの事を知らない世代が入信していると聞く。
麻原のねじ曲がった欲望が、未だに残っているのだ。

井上は人生の殆どをオウムに費やし、その後逮捕拘留され刑場の露と化した。
井上の人生は一体何だったのだろう。あまりにむなしい。

言っておくが、井上が犯した犯罪を擁護する気はサラサラ無い。
司法が下した結果には従わなければならない。
ただ、麻原があまりに罪深く、それに洗脳された井上に哀れを感じるだけだ。
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