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他人の不幸はエンターテイメント

ちょっと前の日曜日。
夕方近く、
現場から事務所に車で向かっていた時、
遠くの方で大量の黒煙が上がっているのが見えた。
その煙は、
火事だと直ぐに分かった。

その煙のある方には、
いくつか工場がある方向だから、
「工場で火災でも発生したかな?」
ぐらいに思って、
事務所に向けて車を走らせた。

事務所に近づくほど煙も近づいてくる。
終いには強大な炎も見える始末。
事務所まであと1キロぐらいになった所、
交差点の信号が青になっても車が進まない。
どうやら火事が原因の渋滞が発生した様だ。

クルマが渋滞で止まっている間、
クルマの脇を、
人や自転車が沢山車を追い越して行く。
火事を見ようとしている野次馬達だな。

いつまで経ってもクルマが進まないから、
その場から切り返しUターンして、
ぐるっと遠回りして事務所に向かう事にした。

裏道を走っている時も、
多くの人や自転車が、
火事の方向に向かってゆく。
ちょっと広めの道路には、
野次馬のクルマらしき物が駐車している。

結局、
かなり遠回りして、
火事があった方向の逆の方向から事務所に向かって、
やっと事務所に着いた。

現場は、
事務所から数百メートルの民家で、
後で聞いた話では、
漏電が原因で全焼したそうだ。
幸い死傷者は居なかったとの事。

現場方向への渋滞は、
鎮火するまで続いて、
事務所に戻った後、
もう一か所出かける予定があったが、
渋滞を見たら行く気が失せたので、
後日に回した。

それにしても、
どんだけみんな火事が好きなんだよ。
ガキから年寄りまで、
中にはファミリーで見物に来た奴もいた。
多分遠方から来たであろう自転車のグループが、
「火事はどこだ?」
と探しながら奔走していた。

日曜日の夕方で、
まだ笑点が始まる随分前だから、
みんな暇こいていて、
火事見物に出かけた様だ。
火元の住人は、
どうしたら良いかおろおろしていたであろうに、
他人の不幸がエンターテイメントになっていた日曜の夕刻だった。
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