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今思えばすごい事やってた

俺が学校を卒業して最初に入った不動産会社。
この会社はいわゆるデベロッパーで、
建売、正確には売立住宅をやっていた。
当初仕入れ開発部に配属されて、
そこで不動産デベロッパーのノウハウを叩き込まれた。

その後営業部に配属されて、
1年半営業をやっていたんだが、
その時の上司が独立した。
俺はその半年後ぐらいに付いて行った。

最初の頃はカネも無い貧乏会社で、
自転車操業の様なものだった。
とにかく俺は営業に徹し、
契約後の業務は社長の担当だった。

その当時、
おかしなことをやっていた。
当時俺には何の説明もなく、
何をやっているのか分からなかったんだが、
いつの間にか売主が他の会社に代わっているのだ。

どういう事かと言うと、
先述した通り、
設立間もない小さな会社だから、
銀行取引も大した事なく、
運転資金が十分にあった訳では無い。
だけど、
物件を仕入れていた。

何をやっていたかと言うと、
仕入れの際の手付金は会社からカネを出して、
地主から土地を仕入れ商品として売り出す。
客を捕まえて販売・契約して、
プランの打ち合わせやローンの手続きなどを進めるんだが、
その間に他の会社に、
客付き不動産として物件を丸ごと売ってしまうのだ。
だけど客に対する様々な対応は、
俺が所属していた会社がやっていたから、
表面上は何も変わらないのだ。

ただし、
建築確認とローンを出す前のタイミングで、
登記上売主が変わっているんだな。
この事を知らないで俺は営業をやっていた訳だ。
当時決済も社長がやっていたから、
俺は売主が変わっているなんて全然知らなかったww。

つまり、
客に販売して契約する段階では、
俺が所属していた会社は売主なんだが、
途中から代理に立場が変わってしまうのだ。
その事は社長が客にテキトーに説明し、
契約書の差し替えをして建築確認とローンを出していたんだな。

所属していた会社が売却していた先の不動産会社は、
後に俺が転職する会社になるんだが、
二代目ボンボンの遊び人ド素人社長の不動産会社で、
不動産会社のくせに不動産の事は何にを分からず、
ただ、資金力はあったから、
向こうにしても渡りに船で、
何もしなくてもカネだけ出してりゃ、
収益になる構図になっていた。
まぁお互いに利益があったし、
世の中も不動産市場は活発だったから、
何も問題は無く、
上手く回っていた。

今考えればとんでも無い事なんだが、
何の問題も無かったから、
客も含めてみんなハッピーだった。

俺がその仕組を知ったのは、
他に営業マンを採用し、
俺も業務の方を担う事になってからだ。
最初は開いた口が塞がらなかった。
言うなれば、
綱渡りみたいな事をしていたからだ。

まもなくして会社も資金力を付けて、
当たり前の取引をする様になったんだが、
良くもまぁ事故無くやっていたものだww。

その社長もリーマンショックを乗り越えられず会社が破綻し、
年齢の割には早く鬼籍に入り、
ボンボン社長は放漫アホ経営で会社を破綻させて、
今は年金をもらいながらアルバイトをしているらしい。

結局健全に生き残っているのは、
無理をしない
健全な安定した貧乏経営をしている俺だけだww。
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