勝手にぶつぶつ

知っている奴で、
覚せい剤をやっている奴がいる。
現在やっているかどうかは確認が取れない。
そいつは現在、
覚せい剤取締法違反の容疑者として警察にマークされている。
俺はそいつの事について警察で話を聞かれたから間違えない。
そいつの捜査ファイルをデカさんが持っていて、
警察は行動確認もしている。
本人は捜査対象者になっている事に気が付いていない。

どうも交際していた相手がポン中で一緒にやっていた様なのだ。
警察は交際相手から供述を取って、
そいつがシャブをやった事を確認しているのだろう。
交際相手は現在服役中で、
恐らくシャブは交際相手から入手していた様で、
現在はシャブが手に入らない状態で、
仕方なく止めているのかも知れない。

シャブをやっていた人の話では、
余程の根性が無いとシャブを止められないんだそうだ。
その人は昔、
長距離のトラックドライバーをやっていて、
その時にシャブをやってしまったらしい。
服役の経験もあるが、
現在はすっかり堅気だ。

シャブ中になると、ャブを止めろと言われも、
それは
「息をするな。」
と言われるのと同じぐらいだそうで、
シャブをやっていない人には、
想像もつかない程の欲求があるのだそうだ。
だからシャブは再犯を繰り返す。

シャブ中の特徴をデカさんが教えてくれたんだが、
●歯がボロボロになる。
●甘いものを好む。（洋菓子より和菓子）
●甘い炭酸飲料を好む。（コーラ、サイダー、炭酸ジュース。ビールはダメ）
●安っぽい石鹸の様な特有の体臭（ケミカル臭）がする。（小用の後も臭い）
●目つきが変わる。
●痩せる。
●人相が変わる。
●夜寝ない。
●睡眠導入剤を持っている。
●ストローをやたら持っている。
などなんだが、
言われてみると、
そいつに当てはまる事がいくつかある事に気がついた。

そいつは歯医者に毎週の様に通っている。
しかも２か月毎に歯医者を変えている。
歯医者を変えるのは、
歯医者にシャブをやっている事がバレない様にする為なのだろう。
昔シャブをやって捕まった事がある人の話によると、
虫歯もそうだが、
歯がもろくなって欠けるんだそうだ。

シャブ中は甘いものが欲しくなるんだそうだ。
洋菓子よりも和菓子を飲むらしい。
それと甘い強炭酸水を好むそうだ。
炭酸水の、
喉の奥でシュワシュワする感じが、
シャブをやった時の感覚に似ていて、
甘い強炭酸水を好むそうなんだが、
甘くないビールはダメなんだそうだ。

それから独特の体臭。
実際にシャブ中の体臭を嗅いだ事のある人の話によると、
「安っぽい石鹸の様な匂い。」
「化学的な臭い（ケミカル臭）」
がするんだそうだ。

シャブをやると痩せるという話は良く聞く。
寝ないし飯を食わないから必然的に痩せる。

人相が変わるのは分かる。
そいつと久しぶりに遭った時に人相がすごい変わっていて、
最初誰なのか分からなかった。

覚醒剤というぐらいで眠れなくなる。
でもそれだと日常生活に影響が出るから、
シャブ中は睡眠導入剤を服用するんだそうだ。
ただ、シャブ中が酷くなると市販の睡眠導入剤では寝られないから、
違法に入手した強い睡眠導入剤を持っていたりするらしい。
そいつも睡眠導入剤を持っていた。

今シャブは小さな袋で５万円するんだそうだ。
以前はシャブの摂取に注射を使っていたんだが、
それだと跡が残るから、
最近は炙りと言う、
シャブをアルミホイルなどに乗せて、
ライターで炙って煙で摂取するんだそうだ。
その代わり注射に比べて倍の量が必要のなるから
浪費をするんだそうな。

あと、デカさんが教えてくれたんだが、
シャブ中は、
やたらストローを沢山持っているんだそうだ。
ストローは、
ストローを斜めに切って、
シャブを分けるスプーンの代わりに使ったり、
３センチぐらいに切って、
シャブを入れるカプセルに使ったりするんだそうだ。
だからガサ入れをすると、
大量のストローが出てくる事があるんだそうだ。

シャブを止めるには、
並大抵の根性が無いと止められないんだそうだ。
そいつは自分に甘い性格で根性など無いから、
今もやっている可能性がある。
入手できる機会があれば絶対にシャブをやるだろうから、
その内逮捕されるのだろう。

初犯では執行猶予が付くが、
シャブは止められないそうだから、
また手を出して、
いずれ懲役を喰らう事になるのだろう。
あとはマーシーの様に繰り返し、
どん底に落ちるのだろう。

シャブは周りにもエライ迷惑を掛けて、
人間関係はもちろん、
家庭も崩壊する事になるから、
やっちゃダメなのはもちろんの事、
自分自身もボロボロになるから絶対にやっちゃダメだ。

社会人がシャブをやって捕まると、
たとえ執行猶予になったとしても全てを失う事になる。
それまで築いてきた物を一瞬で失う事になる。

後悔しても遅い。
覆水盆に返らずだ。