勝手にぶつぶつ
歓迎! 日銀のマイナス金利
先月末、日銀がマイナス金利を導入した。
それから約二週間、相変わらずマスコミはトンチンカンだ。
日銀のマイナス金利を否定的に報道している。
結論から言うと、マイナス金利は設備投資の後押しになる。
引いては経済の活性化の為の一つの手段だ。
マネーを日銀に眠らせて置かず、世の中に流すと言う事になる。
ところがマスコミは日銀のマイナス金利政策を否定的に報道している。
おそらく経済を理解していないのだろう。
理解できない事は否定的になる。
「ちょと待っとけよ。」
と言う事なのだろう。
現在金融機関の状況は、経済が末端までに良くなっていないため、貸出が積極的とは言えない。
その為、貸出に回っていないマネーが約400兆円もある。
その内、日銀の当座預金には250兆円が眠っている。このマネーには0.1%の利息が付く。
つまり金融機関の儲けだ。
そもそも当座預金に利息が付くというのはおかしい事で、
一般の当座預金には利息は付かない。
日銀の当座預金に利息が付くようになったのは、
前日銀総裁の白川が導入したもので、リーマン・ショック後の金融政策としては、
間逆な事をやっている。明らかに誤った政策だ。
不景気なときはマネーを市中に流さなくてはならないのに、
日銀に眠らせる様にしたのだ。デフレの原因の一因でもある。
日銀のマイナス金利の効果は、
日銀が80億円の国債を買い取る。
各金融機関は国債を売った代金を、自分が保有する日銀の当座預金に入れれば、
日銀の当座預金の総残高が80兆円増える事になる。ブタ積みと言う奴だ。
日銀はそれに利息を支払う事になる。
マイナス金利はそれを止めさせて、貸出に回してマネーを世の中に回して、
景気回復の後押しをしようという訳だ。
当座預金にマネーを眠らせて置くと、手数料を取られる事になるから、
金融機関は売った代金を貸出などの運用をして、
その結果マネーが世の中に出回ると言う寸法だ。
毎日新聞はマイナス金利について、否定的な記事を掲載していた。
マイナス金利になると、一般の口座の金利も下がる。
そうなると、庶民の口座の金利もさがって不利益を被るというのだ。
馬鹿言うな。庶民がどれだけの貯金を持っているというのだ?
預貯金の金利で食っているというのか?そんな人は極一握りだ。
実際の庶民の預貯金残高はどんどん減っている。
金利が下がった所で影響など無い。
むしろ住宅ローン金利などは下がるから、メリットの方が大きい。
デフレ不況を克服するためには、量的緩和が必要だ。
乱暴に言うと、世の中にマネーを沢山流すと言う事。
これまでは出回っている国債を日銀が買い取って、
その分マネーを支払って世の中に出してきた。その効果が上がっている事は一目瞭然。
失業率などは改善している。完全雇用までもう少しだ。
日銀はマネーを世の中に出す方法として、国債の買い取りを行いたい所なのだが、
政府は国債発行額を抑えてしまった。これでは日銀はマネーを出せない。
現在、世界的にも大人気の日本国債は、品薄状態にある。
そこで世の中にマネーを流す手法が、マイナス金利なのだ。
マイナス金利は、スイス、スウエーデン、デンマーク、ECBで行われている。
ECBは当座預金全体にマイナス金利が実施されている。
今回の日銀のマイナス金利は、当座預金の一部と新規追加分のみに適用されている。
ECBに比べたらかわいい物だ。手ぬるいとも言える。
これがECBの様に、全体がマイナス金利となれば、その効果はもっと出るのだろうが、
日本人は保守的だから、一気にやると反発が出る。そんな理由もあるのだろう。
マスコミ報道は屁理屈を並べている様で滑稽だ。もっと勉強しなさいと言いたい。
誤った報道は、世の中を間違った方向に導く。
その結果は全て国民に押し付けられる。
日銀のマイナス金利政策は、歓迎すべき金融政策だ。
幸い原油価格も下がっていて、資源輸入国の日本にとっては追い風だ。
内需が強い日本経済を活性化させるマイナス金利、大歓迎だ。