忍者ブログ

不動産業廃業検討

ウチの事じゃ無い。
知り合いの不動産屋が、
廃業を検討している。

開業したのは今から10年ぐらい前。
個人免許で開業した。
元は不動産営業だった人で、
その前は全く違う業種で働いていた。
俺を真似して独立開業した。

主な取引先はハウスメーカーで、
ハウスメーカーに来る土地を持っていない客を紹介してもらって商売していた。

ところが少子高齢化の影響で
ハウスメーカーに来る客が急減して、
それに中華コロナの影響も被さって、
全然仕事にならない状態になってしまった。

このままでは食えないから、
廃業して転職する事を考えている様だ。

今首都圏郊外の不動産屋は、
大なり小なりこんな状態になりつつある。
廃業したり、規模を縮小したりしている。
大手でさえそうだ。

ウチは元々零細企業で縮小のしようが無いww。
損益分岐点は低いし、
工事部もあるし、
何でもやるから何とか生き残っているが、
明日は我が身だと思っている。

市場の縮小化は、
企業努力ではどうする事もできない。
今後首都圏郊外の不動産屋は生き残り競争になるのだろう。

その時に生き残るのは、
大手の様に体力があって、
業務縮小すれば生き残れるグループか、
ウチみたいに零細企業で、
損益分岐点がぐっと低い所の両極端になるんじゃないかな。
この状態はリーマンショックの時よりも悪い。
リーマンショックは急激に来たが、
今回はじわじわ真綿で首を絞められている様な状況だ。
この状況は今後益々ひどくなると推察される。

廃業を検討している不動産屋の問題点はもうひとつある。
そこは損益分岐点が低いんだが、
不動産業者としての経験と知識が無い。

俺は学校を卒業して不動産会社に就職して、
最初に放り込まれたのが仕入れ開発部で、
ここで不動産と不動産に関係するあらゆる事の基礎を徹底的に叩き込まれた。
それは広く深くだ。
だから他所の不動産屋が手を出せない様な難しい案件でもこなして行ける。
そこがウチの強い所だ。

しかし件の不動産屋は、
営業マンの延長線で独立したから、
エンドユーザーしかこなせない。
しかも集客体制はハウスメーカーだよりだから、
集客の元がダメになってしまうと商売にならない。
これまではベルトコンベア式に商売が出来たが、
ベルトコンベアが止まってしまったのだから、
どうにもならなくなってしまったのだな。

件の不動産屋の廃業は他人事では無い。
市場の縮小化は急激に起きている。
ウチもわが身の事として危機感を持って市場を見ている。
PR