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記憶は風化してゆく

あの日俺は、
朝7時ちょっと前に起きた。
テレビのスイッチを入れると天気予報をやっていた。
トイレに行って戻ってくるとテレビの画面は、
高速道路が倒壊している映像が写っていた。
どこで何が起きたのかしばらく理解できなかった。

阪神淡路大震災が発生して30年が経った。

今朝のラジオのニュースのトップは、
韓国大統領のニュースだった。
その後社会面のニュースが流れ、
阪神・淡路大震災のニュースは、
ニュース番組の終わりの方だった。

あれ程の災害があったのに、
30年も経つとニュースの終わりに、
一般のニュースと同じ程度のボリュームになってしまうんだな。

阪神淡路大震災から16年後に、
東日本大震災が発生した。
その損害規模は東日本全体に及び、
報道機関の拠点がある関東に住む者の記憶は、
阪神・淡路大震災の記憶を上塗りしてしまった様に思う。

阪神・淡路大震災は都市の直下型地震で、
震災から学ぶ教訓は、
これから発生するであろう南海トラフ地震や、
首都圏直下型地震の大きな教訓になる。
しかし関東地方に住む者の記憶からは、
阪神・淡路大震災の記憶は風化しつつあり、
備えは盤石では無い。
再び同じ様な被害、
いやそれ以上の被害が発生する様な気がする。

関東と関西では、
阪神・淡路大震災については、
受け取り方が違うとは思うが、
明日は我が身である事を、
忘れてはならない。
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